■■ Weekly Fax News 263 ■■
――――◆ 目 次 ◆―――――――――――――――――――――
(1)「 配偶者特別控除の廃止
― 妻の収入103万円以下に影響 」
(2)「 経営者の気持ち、社員の気持ち 」
―――――――――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――――――――
◆ 「 配偶者特別控除の廃止
― 妻の収入103万円以下に影響 」 ◆
―――――――――――――――――――――――――――――――
平成15年度税制改正で、配偶者特別控除の上乗せ部分の控除が廃
止されるが、その影響を最も強く受けるのは、年間所得1,000万
円以下で、配偶者のパート収入が年間103万円以下の所得者である
とされている。 「平成15年度税制改正要綱」は、「個人所得課税」
の改正について「配偶者特別控除のうち控除対象配偶者(合計所得金
額が38万円以下の配偶者)について、配偶者控除に上乗せして適用
される部分の控除を廃止する。(注)上記の改正は、平成16年分以
後の所得税について適用する」としている。現行では、配偶者の給与
収入が103万円未満の場合、配偶者特別控除38万円の適用があり、
さらに、配偶者の給与収入に応じて、次のような配偶者特別控除の上
乗せ控除が受けられる。
配偶者の給与収入額70万円未満38万円、
70万円以上75万円未満33万円、
75万円以上80万円未満28万円、
80万円以上85万円未満23万円、
85万円以上90万円未満18万円、
90万円以上95万円未満13万円、
95万円以上100万円未満8万円、
100万円以上103万円未満3万円、
103万円0円。
15年度改正でこれらの上乗せ控除額が16年分から廃止になるわけ
だ。配偶者の給与収入が年間103万円を超え、配偶者控除が受けら
れない所得者が受ける配偶者特別控除は廃止にならず、現行どおり
16年分以降も適用される。
―――――――――――――――――――――――――――――――
◆ 「 経営者の気持ち、社員の気持ち 」 ◆
―――――――――――――――――――――――――――――――
居酒屋でのこと。わかいサラリーマンが仲間と飲みながら会社での
不満を言い合っている。「ほんと、うちの社長ときたら、部下の気持
なんか全く分かってないから、嫌になる」「わずかな給料さえ払えば、
部下は何でも思い通りになると考えている」
珍しい光景ではないが、苦笑いをしながら聞いていた。というのは、
経営者の飲み会に付き合うと、よく同じような話を聞くからである。
「近頃の社員は、仕事の厳しさが全然分かっていないんだから」「経
営者がどんな思いで、給料や仕事の確保に苦労しているか、考えたこ
ともないだろうね」
両者の言い分を聞いていると、親子の愚痴に似ていると思う。「親
父は子供の気持ちを理解していない」という言葉を聞くが、では子供
は親の気持ちを理解しているのかというと、恐らく同じようなものだ
ろう。
さて、ここで大事なことは、経営者も社員も自分の境遇と能力に応
じて反省し、自分の能力を向上させる努力ではなかろうか。仲間同士
で愚痴を言っても、自分の立場が正当化される訳でも向上する訳でも
ない。
経営者も社員も、人間的に伸びるのは感情に流されず素直な心で反
省する人のようだ。不満を言い合っているうちは、人間の成長はない。
不満や愚痴を言う前に、一つでも改善のアイディアを探すことである。