■■ Weekly Fax News 264 ■■
――――◆ 目 次 ◆―――――――――――――――――――――
(1)「 PM減少装置 ― 費用は修繕費 」
(2)「 老舗経営者の転機 」
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◆ 「 PM減少装置 ― 費用は修繕費 」 ◆
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平成15年10月1日から実施される東京都のディーゼル車規制を
控えて、ディーゼル車の使用が多いトラック業界は、規制をクリアす
る黒鉛減少装置(PM減少装置)を装着するケースが増え、その費用
の取扱いが問題になっていたが、社団法人東京都トラック協会が東京
国税局に照会した結果、「修繕費とする」という回答をこのほど得た
ことが明らかになった。
東京都のディーゼル車規制は、平成15年10月1日以降、初年度
登録から7年を経過したディーゼル車の都内での走行を禁止するもの
である。また、それ意外のディーゼル貨物車についても、クルマの型
式によって、PM減少装置を装着しないと走行が認められない。勿論、
排出基準をクリアしている天然ガス車やプロパンガス車を購入すれば、
無条件で走行できるが新車の購入は経費がかさむから、既存のクルマ
に30万円から50万円とされる装置を装着して、規制の適用を先延
ばしすることが行われるわけだ。
この費用が修繕費に認められたのは、トラック業界にとって朗報と
言える。もし、資本的支出に認定された場合は、その費用をそのクル
マの償却残高に加算し、減価償却費として処理しなければならなくな
るからだ。
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◆ 「 老舗経営者の転機 」 ◆
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Aさんは8年前まで、関東の地方都市で質屋を営んでいた。今は、
宝飾品やバック類のリサイクルショップを経営している。
20年前くらいから、顧客が質屋からサラ金に行くようになり、客
数が減った。質草で金を借りに来るのではなく、いきなり品物を売り
に来る客が増えた。店頭を販売コーナーにしてみると、予想以上に売
れた。
Aさんの質屋は1世紀の歴史がある。商売の流れが変わったとはい
え、質屋を止める考えは全くなかった。
ところが、たまたま東京の質屋で修行していた息子が帰郷すること
になった。Aさんは息子の言葉にビックリした。
「俺は質屋はやりたくない。商品鑑定力を活かしてブランド物の中古
品を売るよ。」
その時Aさんは、未熟な若者の発想と思い無視したが、冷静になる
と気になった。
質屋に来る客は少し暗い顔をしているが、ブラント品を売りに来る
客や買いに来る客は明るいのである。服装も洗練されている。
今、Aさんは息子の手伝いをしている。従業員20人程度であるが、
その地方都市では最大のリサイクルショップになった。質屋を完全に
廃業した訳ではないが、売上は全体の1%である。
Aさんは、息子の決断に便乗した。自分だけでは決断できなかった
と思っている。