■■ Weekly Fax News 290 ■■
――――◆ 目 次 ◆―――――――――――――――――――――
(1)「 電子政府の構築 政府が『もうすぐ』とPR 」
(2)「 苦情のエネルギー 」
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◆ 「 電子政府の構築 政府が『もうすぐ』とPR 」 ◆
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政府はいま、「電子政府がもうすぐ本格的に始動します」と盛んに
PRしている。
国の許認可の行政手続などインターネットでできる「電子政府」は、
「電子政府構築計画」(2003年度~2005年度末)によって進
められている。政府によると、この計画は、「国民の利便性・サービ
スの向上とIT化に対応した業務改革に取り組むことにより、利用者
本位の行政サービスの提供と予算効率の高い簡素な政府を実現するこ
とにある」という。電子政府が構築されると、国民は安心して安全に
24時間、365日いつでも必要な情報を容易に入手し、インターネ
ット上の一つの窓口で充実したサービスを受けられるようになる。役
所の窓口にわざわざ出向かなくても、自分の都合のいい時に自宅のパ
ソコンを利用してできるようになる。
例えば、企業も、従業員を採用した場合の保険(年金保険、健康保
険、雇用保険)の手続や、税金(所得税、法人税、消費税)の申告な
ど必要な手続を、インターネットでできる。このように電子政府が構
築されると、「申告書類の作成、届出などにかかっていた企業の時間
や費用が大幅に削減される」としている。なお、電子政府利用支援セ
ンター(仮称)の整備方針が本年度末までに策定されることになって
いる。
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◆ 「 苦情のエネルギー 」 ◆
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苦情(クレーム)を受け付けていて感じることは、お客様の性格の
多様性である。例えば、不満を爆発させ興奮して話し続ける人もいれ
ば、苦情を持ち込んだことに恐縮しながら丁重に話す人もいる。
このお客様の性格別対応法を間違うと、処理が難しくなることがあ
る。横柄でおしゃべりな人は情報が多く、最初じっくり聞いていれば
比較的早くエネルギーが低下してくるので解決策がつかみ易いもので
ある。
むしろ、言葉少ない丁重な苦情の方が要注意かもしれない。優しさ
に安心して、苦情の内容をじっくり聞かなかったり、簡単なお詫びで
済ませようとしたり、苦情発生の原因をお客様の責任にしたりなど、
処理する側が油断する場合があるからである。
苦情処理のタブーとして、不満のエネルギー発散を抑止するような
言動がある。例えば、忙しいことなどを理由に今すぐ苦情を聞くこと
を拒否したり、電話による苦情をたらい回しにしたり、お客様の話が
終わる前に反論を言ったりした場合などである。
喧嘩は相手が乗ってこないと大きくならないように、苦情も感情的
なエネルギーを出し切れば、やがて店側の冷静な解決策に協調してく
るものである。苦情処理に携わる場合は、お客様の不満エネルギーを
受け止める寛容な態度が必要不可欠である。