■■ Weekly Fax News 302,303 ■■
――――◆ 目 次 ◆―――――――――――――――――――――
(1)「 特定口座の源泉税 ― 半年間で80億円 」
(2)「 笑われる人間になる 」
(3)「 来年の確申期 ― 日曜日にも申告・相談受付け 」
(4)「 パートのやる気 」
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◆ 「 特定口座の源泉税 ― 半年間で80億円 」 ◆
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平成15年1月からスタートした「特定口座制度」における「特定
口座保管の上場株式等の譲渡所得等に係る源泉所得税の課税事績」が
このほど明らかになった。
それによると、平成15年1月から6月までの事績で、税額は総額
80億円にのぼっている。国税局別では、東京国税局35億7,80
0万円、大阪国税局14億円、関東信越国税局8億円、名古屋国税局
8億円、札幌国税局7,400万円などとなっている。今後、特定口
座の利用が増えれば、源泉徴収の税額もさらに増える見込みだ。そこ
で、特定口座制度のポイントを改めてチェックしてみた。まず、特定
口座を開設するには、氏名、住所及び生年月日など記載した「特定口
座開設届出書」を証券会社の営業所に本意確認書類と共に提出し、記
載内容について確認を受ければ良い。「源泉徴収あり」を提出した場
合には、7%の所得税(平成19年末まで、20年以後は15%)を、
証券会社が天引き、納付してくれるので課税関係はここで終了し、投
資家等は所得税の確定申告をしなくてもよい。前述の80億円は、こ
の天引き税額である。一方、「源泉徴収なし」を選択した場合には、
証券会社から送付される「特定口座年間取引書」により、簡便に所得
税の確定申告をすることになる。
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◆ 「 笑われる人間になる 」 ◆
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「そんなことをすると他人に笑われるよ」親から、このように言わ
れて育った経験がある人は多かろう。大人になってからも、絶えず他
人から笑われまいと努力を続けていたように思う。
ところが、周囲を見ると、事業を意欲的に運営したり、職場でリー
ダーシップを発揮したりしている人間は、笑われることを恐れていな
いようである。むしろ、何かに挑戦して笑われることを楽しんでいる
ようにも見える。
会社など組織内において、この笑われることに対する態度は、上に
立つ者の対応如何に懸かっているようだ。上に立つ者が笑われること
を恐れなければ、部下たちも失敗を恐れずに挑戦できるというもので
ある。上司と部下が弱みを隠さず本音でコミュニケーションを図る最
大の機会になる。
「笑われる人間になる」にも厳しい努力が要る。最初は、辛くて涙
が出るかもしれない。日頃から自分の弱みや欠点をよく知り(個性と
考えてよい)、他人がそれを見て笑ったら、一緒に笑って面白がるこ
とだ。本当の人間関係が生まれるだろう。
前向きに生きるとは、どんな時も恥を恐れず何かに挑戦することだ。
それは、他人から笑われる人間になることを楽しむくらい広い心を持
つことにあるかもしれない。
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◆ 「 来年の確申期 ― 日曜日にも申告・相談受付け 」 ◆
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時代が変わる。来年の所得税確定申告期中の2月22日と29日の
日曜日限りであるが、全国相当多数の税務署が開庁し、申告書の受付
けや納税相談を行うことになった。
納税者にとってみれば、特定の期間中に税金を納める、あるいは還
付してもらう申告をしなければならないのだから、期間中は日曜日で
も税務署は開庁して欲しいというのが本当の気持ちかもしれない。来
年の措置は差詰め、こうした納税者の声に応える第一歩になるわけだ。
平成16年2月22日と29日に開庁し、確定申告の対応をするこ
とが決まったのは、「東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県、
愛知県、京都府及び兵庫県にある全ての税務署」である。国税庁では、
日曜日開庁の利用について「この日曜日の二日間は混雑することが予
想されますので、確定申告の相談が必要な方はお早めにお越しくださ
い。税務署にお越しの際は、なるべく公共交通機関をご利用ください」
と納税者に呼びかけている。また、その他の県(道)の税務署につい
ては、「県(道)庁所在地及び政令指定都市にある税務署がそれぞれ
県(道)内の納税者からの電話相談に応じる体制を敷く」としている。
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◆ 「 パートのやる気 」 ◆
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パートタイマーの人数が1千万人に近づいている。パートの増加に
伴って職場の年功序列も崩れ、パートの採用や定着についての悩みも
複雑で、しかも多くなっている。
A社(雑貨販売チェーン)は、店長と事務員以外の店員をほとんど
パートでまかなっている。店長は新卒から正社員として採用された人
が多いため、まだ20歳代の人もいる。パートの年齢は区々だが、同
業店舗の経験を長く積んだベテランも珍しくない。
本部からの相談で、若くてあまり能力のないパートは定着するが、
期待していたベテランほどすぐ辞めてしまうと言う。店長の言い分は、
すぐ辞めていく人は自信家が多く、店長の指示命令を守らないと言う。
パートがやる気をなくす原因に、「正社員に見下す態度をされたと
き」「正社員の能力不足を感じたとき」などというものがある。正社
員(特に若い人)が組織上のリーダーシップ発揮に拘泥して、年長者
やベテランからの信頼を失うのである。
「善く人を用いる者は、これが下となる」(老子)と言う。職場の
リーダーには、経験など真の職務能力を尊重する謙虚さが求められる。
A社で言えば、たとえ若い店長であっても、真の職務能力を尊重する
謙虚さと人から学ぶ姿勢があれば、ベテランのパートがやる気をなく
すこともないであろう。