■■ Weekly Fax News 315 ■■
――――◆ 目 次 ◆―――――――――――――――――――――
(1)「 簡易課税の改正 ― 法人は本年4月から適用に 」
(2)「 長者への憧れ 」
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◆ 「 簡易課税の改正 ― 法人は本年4月から適用に 」 ◆
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消費税が改正される4月1日まで後1月となった。事業者にとって
「簡易課税の適用上限引下げ措置」は大きな影響が出るものと見られ
ている。簡易課税は、みなし仕入率を使って、簡略に税額を計算でき
る制度であるが、みなし仕入率が実際の仕入率より低い場合は、益税
が発生することがあることから、今回の改正が行われた。改正は、こ
の簡易課税制度を利用できる適用上限をこれまでの年間売上高2億円
から年間5,000万円に引き下げるというものである。
この改正簡易課税の適用は、個人が平成17年分(2005年分)
から、法人は平成17年3月(2005年3月)末決算からになる。
したがって、法人の場合は、平成16年4月から改正の適用を受ける
ことになる。一方、消費税納税を免税とする基準を現行の年間売上高
3,000万円から1,000万円に引き下げる改正は、個人が20
05年分、法人が2005年3月末決算から適用になる。しかし、こ
れらの改正で益税が全くなくなるわけではない。総売上高のうち課税
売上高の比率が95%以上なら、課税売上高100%とみなしても良
いとするいわゆる「95%ルール」もそのまま残っており、売上高が
巨額な大企業等を潤している。
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◆ 「 長者への憧れ 」 ◆
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テレビなどを見ていると、大富豪の生活を紹介する番組が多い。豪
華な屋敷を中心に、あらゆる有名ブランドを身に着けた貴婦人が現れ
たり、何億円という宝石や調度品が登場したりする。庶民の生活レベ
ルと極端に違うので、嫉妬の心も湧いてこない。
バッグ・時計・宝石などの有名海外ブランドが大人気であるが、裕
福な生活を少し味わってみたい心情(長者への憧れ)かもしれない。
結婚式で王子様王女様のような服装をしたり、思い切って年1回豪華
なホテルや客船で食事をしたりするのも、同じような憧れから来るの
であろう。このような目で長者への憧れを眺めると、富豪の生活を少
し真似してみたいという消費者の心情は、結構商売に利用出来るもの
だと思う。
例えば、宮殿の玄関・窓枠・応接室などのような住宅設計、お城の
中庭のような場所で行う結婚披露宴、豪華な店舗や調度品で女性客を
引き付けるエステティックサロン、金持ちが飼っているようなペット
を中心に品揃えするペットショップなど、挙げていくと切りがない。
近年の低価格商品に対する人気は、消費の冷え込みを懸念させる。
しかし、反面、時と場合により高価な商品やサービスを利用したいと
いう消費者心理もあり、豪華さを売り物にする商売もまた有望である。