■■ Weekly Fax News 327 ■■
――――◆ 目 次 ◆―――――――――――――――――――――
(1)「ゴルフ会員権の損益通算 ― 過去に制限答申 」
(2)「 吉凶の暗示 」
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◆ 「 ゴルフ会員権の損益通算 ― 過去に制限答申 」 ◆
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「ゴルフ会員権の譲渡損が『損益通算』の対象でなくなる」とする
見方が強まっている折から、その根拠のひとつとなる答申として、政
府税制調査会が平成12年7月にまとめた「わが国税制の現状と課題
―21世紀に向けた国民の参加と選択―」の「損益通算等」に関する
答申内容が改めて脚光を浴びている。その「あらまし」は次のとおり。
「マンションなどを借入金により購入してこれを貸し付け、利払費
や減価償却費を計上することにより、不動産所得の損失を生じさせ、
給与所得や事業所得から損益通算により控除することで節税を図る動
きが見られます。このような動きに対しては、負担の公平を確保する
ため、現在講じられているような借入金に係る損失については損益通
算の制限措置が必要です。さらに、譲渡所得の基因となる資産のうち
ゴルフ会員権など一般に生活に通常必要でないと認められられる資産
に係る損益通算の実態を踏まえつつ検討を加えることが必要と考えら
れます。近年、金融取引の多様化、複雑化などに伴い、租税回避のた
めの仕組み(タックス・シェルター)が巧妙になり、所得を小さくし
て、累進的な税負担を逃れるといった租税回避行為が多く見られるよ
うになっています。このような損失を利用する租税回避行為への対応
として、損益通算の制限が考えられます」。
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◆ 「 吉凶の暗示 」 ◆
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「吉凶(或いは禍福)はあざなえる縄の如し」と言うけれど、世の
中の景気も刻々と変化が激しい。と言うよりも、人によって景況感が
全く違う。同じ人でも、日によって強気になったり、弱気になったり
する。
大事なことは、むやみに悪い予感や理由の無い恐怖感に捕らわれな
いことである。「悪いことを予想すれば悪い結果を招き、良いことを
予想すれば良いことがやって来る」のが、心の法則である。たぶん首
尾良く行かないだろうと予想すれば、結果の恐怖感が先立って決断が
つかないものである。
健康になる秘訣の話は大好きだが、病気の恐ろしさや前兆の話は大
嫌いである。病院の待合室や薬局などに張られた深刻なポスターは、
相当数の新患者を生み出しているのではないかと思ったりする。
新聞などに載る景気の記事にも似た現象がある。例えば、増収増益・
増配などと言うような文字を見て社員を増やしたり、減益・リストラ
などというような文字を見て事業縮小を考えたりする人も多い。
暗示療法などにおいて、小石に触れさせ、「この石は非常に重くて
持ち上げられない」と暗示すると、誰も持ち上げられないと言う。凶
事の予防は必要だが、良い前兆、景気の良い話を意識的に探して、
「良くなる。自分は出来る」という自信を持ち続けたい。