■■ Weekly Fax News 352 ■■
――――◆ 目 次 ◆―――――――――――――――――――――
(1)「 タンス株の口座預入れ ― 証券休みでも12月31日まで 」
(2)「 模倣商売 」
―――――――――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――――――――
◆ 「 タンス株の口座預入れ ― 証券休みでも12月31日まで 」 ◆
―――――――――――――――――――――――――――――――
東京国税局はこのほど、「平成15事務年度の税務相談状況等」を
まとめたが、その中で「最近の身近な相談事例」を公表している。
【相談事例 特定口座預入れの相談】
(Q)私は自宅に上場株式の現物を所有しています。このような株式
でも、タンス株ということで平成16年12月31日まで証券会社の
特定口座に受け入れることができると聞きました。そこで証券会社に
問い合わせたところ、年末の営業は12月30日までとなり、年始は
1月4日から営業することから、12月31日は営業していないとの
ことでした。この場合、タンス株の特定口座への受入期限は平成17
年1月4日までということでよろしいのでしょうか。
(A)タンス株の特定口座への受入期間は、平成15年4月から平成
16年12月31日までです。この受入期間は、その期間内に証券会
社が営業を行わない日があっても、変更されません。なお、証券会社
によっては、受入事務の都合等により、受入れに時間を要する場合や
期限を前倒しにする場合もありますので、念のため取引先の証券会社
に確認してください。
そのほか、「情報通信機器等を取得した場合等の法人税額の特別控
除を適用したが、控除しきれず、残額があるが、翌期に繰越控除でき
るか」とする相談では、「控除できるが、明細書の添付が必要である」
と回答した事例等が公表されている。
―――――――――――――――――――――――――――――――
◆ 「 模倣商売 」 ◆
―――――――――――――――――――――――――――――――
和菓子店の主人と商品作りの話をした。「和菓子職人は、まず真似
(模倣)が出来なくてはだめだね」とおっしゃる。
絵でも正確な写生が出来て、独創的な作品が描けるようになるのと
同じだと言う。菓子職人を希望して弟子入りしても、親方の作る菓子
を真似できない者(又は真似をする気のない者)は、いつになっても
上達しないそうだ。「真似が上手に出来て初めて独創的な菓子が作れ
る」そうだ。
販売店などの工夫も模倣によって改善が出来るものである。まず売
れている店の外装イメージからレイアウト、品揃えの特徴、陳列の工
夫、看板の出し方、店員の接客態度、価格のつけ方などに至るまで研
究するのである。必ずどこか役立つはずである。
知り合いの社長は、厳しい経営環境の中で洋品店(婦人服中心)を
30年間経営している。この社長は品揃えや接客方法に疑問を持つと、
都内の洋品店を集中して3日間くらい見て歩く。真剣な顔で、「模倣
旅行さ。これが唯一の奥の手よ」と言う。
この二人の共通点は、商売の要諦は他人から学ぶ姿勢が大事という
ことだろう。他人の仕事に好奇心を持つということでもある。二人と
も真似が大事という割には、品揃えや店舗レイアウトなどはなかなか
独創的である。模倣は創意工夫へのステップである。