■■ Weekly Fax News 353 ■■
――――◆ 目 次 ◆―――――――――――――――――――――
(1)「『会社法制の現代化』は ― 会社組織が激変する"爆弾" 」
(2)「 案ずるより生むが易い 」
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◆ 「『会社法制の現代化』は ― 会社組織が激変する"爆弾" 」 ◆
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法務省は、いま「会社法の現代化」作業を進めており、その法案を
次期通常国会に提出、平成18年度の施行を目指しているが、この現
代化により、現行の「株式会社」の組織・運営が激変すると見られて
いる。
その第1点は、現代化による改正で「譲渡制限会社」は、取締役会
を設置しなくともよいとする規定が設けられることである。これによ
り、中小の株式会社の組織は、極めてシンプルになる。取締役の員数
も一人でよいこととされる。監査役の設置も任意になるからだ。
その第2点としては、会社組織における「会計参与」の設置規定が
設けられることが挙げられる。法務相の諮問機関である法制審議会の
部会が作成した「会社法制の現代化に関する要綱案」(第二次案)に
よると、会計参与について、「株式会社は、定款で会計参与を設置す
る旨を定めることができるものとする」としている。また、その資格
は、「公認会計士(監査法人)、税理士(税理士法人)でなければな
らないものとする 」としている。この会計参与の設置は、法人等の
任意であるが、実際には「会計参与をあえて設置して計算書類の正
確性を担保しておくことが会社債権者保護という点で、銀行などから
の資金調達を受けやすくなるというメリットが期待できる。そのよう
な点も含めて現代化の改正に対処する必要がある」と指摘されている。
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◆ 「 案ずるより生むが易い 」 ◆
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X氏は、事情があって衣料品販売会社(仕入担当)から食材卸の営
業マンへ転職した。
待遇に不満は無いが、X氏には一つの大きな悩みがあった。つまり、
営業訪問の予約電話(アポ)を掛けるときであった。元々の取引先は
あまり気にならないが、開拓中の所に電話することに非常に苦痛を感
じた。
恐怖感が先立って、後回しにしてしまうこともあった。特に、店主
か仕入担当の取次ぎを頼むと、全く知らない者から「どんな御用です
か」と聞かれることが嫌だった。
転機は、意外なところから来た。会社が買収されることになり、成
績の悪い営業マンは勤務が続けられなくなるという噂が立った。X氏
は、必死の思いで恐怖感を持ったままどこへでも電話するようになっ
た。
すると不思議にもアポは確実に取れるようになり、営業成果も思っ
た以上に獲得できた。気づいて一番驚いたことは、自分の会社でも知
らない営業マンなどから電話があれば、担当に取次ぐ前に、「どんな
御用ですか」と尋ねていることだった。
その後、優秀な先輩や同僚と話して分かったことは、誰でもアポを
取ることはいつになっても緊張するということだった。そして、案外
うまくいく。迷いの苦痛は、「案ずるよりも生むが易い」で解消する
ようだ。