■■ Weekly Fax News 390 ■■
――――◆ 目 次 ◆―――――――――――――――――――――
(1)「 小規模企業共済制度 ― 退職金原資を無税積立て 」
(2)「 商売のリズム 」
―――――――――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――――――――
◆ 「 小規模企業共済制度 ― 退職金原資を無税積立て 」 ◆
―――――――――――――――――――――――――――――――
中小企業の経営者は、従業員と異なり退職金の法的な資金作りはで
きないとされているが、「中小企業基盤整備機構」が行っている「小
規模企業共済制度」は、常時使用する従業員が20人以下の会社の経
営者であれば、個人として同制度に加入して所得税が非課税で退職金
の積み立てをすることができる。中小企業基盤整備機構は、同制度に
ついて「小規模企業の個人事業主または会社等の役員の方が事業をや
められたり退職された場合に、生活の安定や事業の再建を図るための
資金をあらかじめ準備しておく共済制度で、いわば経営者の退職金制
度といえるものです。小規模企業共済法に基づき、国がつくった制度
ですから安心・確実です」と広報している。同機構によると、同制度
のメリットとしては、(1)掛金が全額「所得税の課税対象所得から
控除」される(2)共済金は、「退職所得扱い」(一括受け取りの場
合)又は「公的年金等の雑所得扱い」(分割受け取りの場合)になる
(3)共済金は、一括受取り・分割受取りの併用もできる(4)契約
者貸付制度(担保・保証人)が利用できる(5)共済金受給権は、差
押え債権として保護されている(国税滞納処分等を除く)――ことを
挙げている。なお、掛金は、1千円から7万円の範囲で5百円刻みで
選択できる。また、掛金は、加入者の預金口座からの振り替えで引き
落としになる。
―――――――――――――――――――――――――――――――
◆ 「 商売のリズム 」 ◆
―――――――――――――――――――――――――――――――
商売を長年していると、良いリズムに乗る重要性を感じるようにな
るものだ。営業活動で言えば、いつもの努力で次々に受注が成立する
場合もあれば、必死に活動してもことごとく裏目に出てしまうことが
ある。
この首尾よく行くリズムとそうではないリズムの差はどこから来る
のであろうか。流行る産業の潮流、嗜好の流行、季節や気候の変化、
体調や気分の変化、等々考えてみたが、明確には分からない。
古い兵法書を見ると、敵のリズムを狂わせて奇襲攻撃を仕掛ける戦
法が出てくるが、リズムが乱れることによって、いつもの力が十分に
発揮出来なくなることだけは確かなようだ。ある経営者は、朝方に不
意の訪問者を迎えると、その後一日中仕事がうまく行かないと嘆いて
いる。
良いリズムに乗るというのは、相手や周辺のリズムをよく観察して、
その状況に沿った行動をすることだと考えられる。歌うときに、伴奏
者の方がこちらのリズムやテンポに合わせてくれるだろうと思ってい
るうちは、リズムが乱れる可能性が強い。伴奏者のリズムに乗って歌
うことが大切だ。
少なくとも良い商売のリズムは、油断のない心掛けや謙虚さから生
まれると思う。経験上悪いリズムは、調子が良くて有頂天になってい
る時などに始まるからである。