■■ Weekly Fax News 398 ■■
――――◆ 目 次 ◆―――――――――――――――――――――
(1)「 消費税目的税化 ― 自民党研究会が発案 」
(2)「 高利の金利を使うこと 」
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◆「 消費税目的税化 ― 自民党研究会が発案 」◆
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消費税の増税を目指す政府・自民党の活動が本格化してきた。
衆院選挙で圧勝した自民党は、懸案である消費税問題にいち早く手
を打ってきたものと見られている。その一つが、自民党の財政改革研
究会がこのほど公表した「消費税を社会保障目的税化し、全額を年金
や医療などの社会保障費に充てる」とする「中間報告」。この研究会
は、自民党政務調査会や税制調査会の幹部で構成されているのもで、
来春に最終報告をまとめる予定である。同研究会の柳沢伯夫政調会長
代理は、中間報告の発表後、2015年度に消費税率が12%から1
5%になる可能性を示した。一方、注目されるのは、財務省の態度だ。
谷垣財務大臣は、「中間報告」について、10月25日の記者会見で
「中間報告は、財政の現状や悪化の要因等について詳細に分析してい
る。社会保障費については、給付面の伸びを合理的な範囲に抑制しな
がら、公費負担は将来に先送りしないで充てる。消費税を社会保障目
的化する、などとしている。消費税を含む税制改革をどう進めていく
かでは、平成19年度に実施、つまり議論としては平成18年度中に
議論を煮詰めていく必要がある」などと述べ、財務省が消費税の目的
税化に反対せず、増税議論を来年度中に煮詰めるとしたスケジュール
について示したことが注目される。
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◆ 「 高利の金利を使うこと 」 ◆
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明治時代には庶民への金融として、質屋・日済貸し(ひなしがし)
・無尽講・損料屋などがあったそうだ。このうち日済貸しは、例えば、
例えば1円貸して日に3銭ずつ取り立て、40日で返済終了とする
(つまり、1円貸して40日で1円20銭を回収できる)。現代のサ
ラ金よりもずっと高利である。現代の融資には、下は公的融資等の2、
3%程度のものから、上は20%超のものまであるようだが、相変わ
らず借り手は尽きないようだ。3%の借入金返済に四苦八苦している
個人や会社が、やむを得ず20%超の資金を使う事情又は心境とは一
体なんであろうか。 ある学者は、「富士の山の絶頂へ登って一善の
飯が2銭に価し、1個の卵子が5銭に売れるもその価を聞いて空腹を
我慢すべきにあらざれば、譬え60銭の金が1円に向かい、10銭の
餅が18銭に向かうも躊躇すべきにあらず」(出典:松原岩五郎著
『最暗黒の東京』)という表現をしている。時と場合により(信用低
下による低利融資の不能、融資手続きの簡素化等)、人は値段や金利
に関係なく、物や金を入手したいことがある。
一時的なやりくりに少額を高利で気軽に繰り返し利用する人がいる
が、計画性や覚悟が無いためか、長期かつ比較的高額の借人よりも信
用破綻の原因になるようだ。やむを得ず高利を利用しているとは限ら
ない。