■■ Weekly Fax News 417 ■■
――――◆ 目 次 ◆―――――――――――――――――――――
(1)「 4月1日から実施 ― 労災保険率の改正 」
(2)「 目標のある経営行動 」
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◆ 「 4月1日から実施 ― 労災保険率の改正 」 ◆
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平成18年4月1日から、労災保険の保険率が改正された。
労災保険は、政府が管掌する保険で、原則として一人でも労働者を
雇用する事業主は、保険加入の手続を行った上、保険料を納付するこ
とが義務付けられている「強制保険」である。しかし、実際には、未
加入の事業数が約52万件にのぼっており、適正に手続を行ない保険
料を納付している事業主との間の費用負担の公平を確保するため、未
加入者の解消が大きな問題となっている保険でもある。
その労災保険の保険率が4月から改正された。今回の改正は、過去
3年間の災害率等を考慮した上、平成17年3月に策定された「労災
保険率の設定に関する基本方針」に従って業種ごとに定められたもの
である。その結果、「労災保険率の平均は、1000分の7.3から
1000分の7.0に下がり、事業主の保険料負担が全体で、約57
3億円減額される」(厚生労働省)とされている。ただ、業種によっ
ては、保険率がアップしているものもある。また、今回の改正で、事
業種類の分類で「その他の各種事業」に含まれていた「通信業、放送
業、新聞又は出版業」(1000分の7)、「卸売業・小売業、飲食
店又は宿泊業」(1000分の5)、「金融業、保険業又は不動産業」
(1000分の4.5)が分離、独立の「種類」となった。
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◆ 「 目標のある経営行動 」 ◆
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弓を練習するには、的がなければ上達しない。ただ矢を射るだけで
は、単なる筋肉の鍛錬にすぎない。目的地が曖昧であれば路にも迷う
し、目的なく学問しても単なる道楽になってしまう。
日々の経営も同様である。目的や目標を明確にしなければ、それを
達成するための方向や手段が分からないのである。必要とする人脈や
情報も定まらず、計画策定のための数字(売上高・利益・人員・調達
資金等)や戦略などが決まらないのである。
そこで、目標設定の留意点を挙げてみる。
(1)目標は原則として数字(売上高・原価・経常利益・粗利益率・
顧客数・店舗数・必要人員・貸倒率・不良品等率)で表す。
(2)一般に顧客数を大きく伸ばす目標を持つと客単価が下がる可能
性があるように(大幅な売上伸び率と回収率なども同じ)、反対目標
を掲げてバランスをとる。
(3)目標達成までの日程や期限など、スケジュールの管理が可能と
なるように、途中にチェック機会を設ける。
(4)目標は重点的に選別し、規模や緊急性などを基準に定める。経
営課題を整理し、優先順位を守って戦略的に決定する。
(5)複数人が取り組む目標は、各職務の担当者と達成度の評価方法
を統一し、各人の目標認識や達成基準を明確にする。