■■ Weekly Fax News 420 ■■
――――◆ 目 次 ◆―――――――――――――――――――――
(1)「 2007年問題と少子化問題 ― 日本経済を揺るがす 」
(2)「 上昇運と下降運 」
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◆「 2007年問題と少子化問題 ― 日本経済を揺るがす 」◆
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近い将来、わが国の経済に大きな影響を及ぼすと言われている「2
007年問題」と「少子化問題」にスポットを当ててみた。
2007年問題は、「1947年生まれの“団塊の世代”のサラリ
ーマン等が2007年に60歳の定年年齢を迎え、大量のベテランの
ビジネスマンがビジネスの第一線からリタイヤすることが予想され、
これによって引き起こると予想される経済社会への影響を危惧し、問
題視していること」を指している。懸念される具体的な影響としては、
(1)技術の空洞化(2)労働力の不足(3)オフィス需要の低下
(4)退職金増加による企業負担の増加(5)年金負担の増加(6)
地域社会の福祉コストの増加――などが指摘されている。一方、出生
率の低下により、わが国の人口はいずれ減少に転じ、経済力低下の要
因とされているのが「少子化問題」である。「少子化社会の展望」に
ついては、財務省財政総合政策研究所が平成17年8月に公表した
「少子化の要因と少子化社会に関する研究会」報告が次のように述べ
ている。「少子化には喫緊の対応をしていく必要があるが、それは長
期的な観点からの要請に基づく。例えば、2025年にかけて出生率
が0.1ポイント上昇すれば、2050年の経済成長率を0.5ポイ
ント高め、2050年度の潜在的国民負担率を0.9ポイント低下さ
せることになる」等としている。
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◆ 「 上昇運と下降運 」 ◆
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何事も努力の割には効果が上がらない場合と、逆に努力の割には思
わぬ成果を獲得する場合も有る。しかも、この傾向がどちらか一方に
偏って現れる時期があるものである。さて、問題は「下降運」の時で
ある。
例えば、意思決定した経営行動がことごとく失敗したり、思わぬト
ラブルに出会ったりすることが続くと、当然人は失望してその不運を
嘆くものである。なぜこんなに努力して実力もあるのに失敗続きなの
か?
このような下降運の時期、大事なことは謙虚な気持ちを持って努力
を続け、いつか運が上昇することを信じることではなかろうか。特に、
「謙虚さの欠如」と「自己への不信感」が危険である。例えば、「実
力ではこちらが上なのになぜ負けた」「最大限の努力をしたが、相手
が裏の手口を使ったから負けた」「今後はどんなに努力しても不運に
見舞われるのではないか」「完全に運から見放された」などというよ
うな態度である。
経済運も努力を上回って上昇する時期がある。一般に、上昇運の真
っ最中は気付かないで過ぎるようである。気が緩んで油断するためか、
気が付いてみると下降運になっている。という具合だ。また、景気全
体にも上昇運と下降運があるが、上昇運の時こそ力不足に気付かず安
住してしまいがちである。下降運になってからそれに気付く。