■■ Weekly Fax News 426 ■■
――――◆ 目 次 ◆―――――――――――――――――――――
(1)「 パートの雇用保険 ― 週20時間未満は不適用でOK 」
(2)「 時代の潮流と値段 」
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◆「 パートの雇用保険 ― 週20時間未満は不適用でOK 」◆
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最近、企業の新戦力となっている「パート」についての労働問題が
脚光を浴びるようになってきた。今春闘でもパートの賃金改善が労組
の主要課題として取り上げられていた。厚生労働省では、パートに対
する格差を解消する法規制を検討している。
こうした情勢を考慮すれば、各企業においてもパートタイム労働者
を採用する場合の基本要件を改めてチェックしておく必要があると言
える。例えば、雇用保険の適用である。雇用保険は、全ての従業員が
加入するものだと思われがちだが、パートについては、(1)1週間
の所定労働時間が20時間未満である(2)1年以上継続して雇用す
る見込みがない――場合には、雇用保険に加入しなくてもよいことに
なっている。また、雇用保険の加入に当たってもパートは、所定労働
時間と年齢により被保険者区分が異なっている。65歳未満の場合、
週所定労働時間が30時間以上は「一般被保険者」、20時間以上~
30時間未満は「短時間労働被保険者」となる。65歳以上の場合は、
30時間以上「高年齢継続被保険者」、20時間以上~30時間未満
「短時間労働被保険者である高年齢継続被保険者」に分類される。さ
らに、65歳以上の高年齢者の場合は、それ以前から引き続き雇用さ
れているパートに限るものである。
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◆ 「 時代の潮流と値段 」 ◆
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「景気好転と言うが、固定客は減ってしかも新規客は増えない」
「デパートで高価格品の売れ行きが良いと言うが、うちの店は客単価
が上がらない」期待はずれで、最近このように言って嘆く商店主が多
い。
数年前のデフレ経済下では、客単価(又は商品単価)を落としても
客数(又は販売個数)を増やして、何とか売上高を伸ばそうと努力し
た。つまり、お客を獲得する為には、安くて価値のある商品を売り物
にした。
ところが、最近のように景気が好転して消費者物価や商品相場が上
昇すると、たとえ低価格業態(安売り型のファーストフード店・飲食
店・百円ショップ等)であっても、値段を上げて客単価の上昇を目標
とする戦略に転換しつつある。つまり、高くても(又は値上げしても)
売れる商品を探るようになった。時代の潮流が変わったのである。
大事なことは、自店客層の正確な把握と選別である。例えば、低価
格路線のファーストフード店や飲食店である。同一店でも支払能力か
ら見た客層に格差があり、低い客層を維持する商品は残しつつ、比較
的高い客層を対象に一部商品の値上げや付加価値の高い新商品を開発
したりしているのである。平均客単価の向上策によって、売上高や粗
利益額を増やしたり、コストの上昇を吸収したりすることを目ざすも
のである。