■■ Weekly Fax News 430 ■■
――――◆ 目 次 ◆―――――――――――――――――――――
(1)「 5千円以下の飲食費 ― 判定は税務調査で 」
(2)「『心高身低』の姿勢 」
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◆「 5千円以下の飲食費 ― 判定は税務調査で 」◆
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平成18年度税制改正で「1人当たり5,000円以下の飲食費(社
内飲食費を除く)が交際費等の範囲から除外する改正」が行われたが、
この規定に基づく交際費等から除外の判定はつまるところ、税務調査
の際にチェックされることになるため、当該飲食費については、「1人
5,000円以下」を証明する資料をきちんと整えて置くことが大切
である。
国税庁は、保存書類の記載事項に関する注意事項について「記載に
当たっては、原則として、相手方の名称や氏名のすべてが必要となる
が、相手方の氏名については、その一部が不明の場合や多数参加した
場合には、その参加者が真正である限りにおいて、『○○会社・△△
部・△△◇◇(氏名)部長他10名、卸売先』という表示も差し支え
ない。また、その保存書類の様式は法定されているものではないので、
記載事項を欠くものでなければ、適宜の様式で差し支えない。なお、
―の飲食等の行為を分割して記載すること、相手方を偽って記載する
こと、参加の人数を水増しして記載すること等は、事実の隠ぺい又は
仮想に当たるので注意しなければならない」と述べている。また、税
務調査の際には、交際費等の隣接経費として「会議費」の中身もチェ
ックされることが多いが、これらは、一人当たり5,000円以上で
あっても、その中身が妥当であれば、「会議費」として損金算入でき
る。
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◆ 「『心高身低』の姿勢 」 ◆
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江戸時代後期の学者で、今の大分県日田市に広瀬淡窓(ひろせたん
そう)という有名な儒学者がいた。淡窓は一生病弱で苦労したが、個
性を大事にして、弟子の面倒を徹底的にみた。子孫が明治時代まで塾
を主宰し、今も地元には多くの施設跡が存在する。新聞によると、淡
窓の子孫が経産省のトップになるそうだ。
さて、淡窓のモットーに、「心高身低」というものがある。心は気
高く、身は低くして世を渡るとしいう姿勢である。
心と身体の姿勢は、どちらとも高くても困るし、どちらとも低くて
も困る。何事にも意欲を持って取り組んでいるのだが、我が強くて他
人の下にはいられない人も多いものである。最悪は、「心低身高」で
ある。
ビジョンや実行力が全く無いのに、会議や交渉などにおいて、高慢
な態度をしていたのでは他人は従ってくれない。このことは、人の上
に立つ経営者や管理者にとって、重要な人格要件である。
川の水は、絶えず高いところから低いところへ流れている。情報も、
人脈も同様である。高いところに居たのでは、情報も人脈も上がって
こない。
どんなに気高い理想に燃えていても、謙虚な態度で臨まなければ役
に立つ情報は掴めないし、また他人は喜んで寄ってくることはないの
である。