■■ Weekly Fax News 448 ■■
――――◆ 目 次 ◆―――――――――――――――――――――
(1)「 生前贈与で『意思』表示 ― 相続時の『精算』で還付も 」
(2)「 共感を得る仕事 」
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◆「 生前贈与で『意思』表示 ― 相続時の『精算』で還付も 」◆
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自分の資産を家族に引き継ぐことを考えたとき、相続のほか、生前
に贈与する選択もある。「自分の意思で、誰にいくら譲り渡すかを決
められる」という利点がある。
贈与税は相続税に比べて負担が大きいが、これを軽減できる制度
もある。2003年に導入された「相続時精算課税制度」だ。
親から子への相続で、親が65歳以上、子が20歳以上で法定相続
人になり得る―などの条件を満たすと、贈与には2500万円の特別
控除がある。この額を超える分には20%の贈与税がかかるが、その
後の相続発生時に、財産額と贈与額を加えて遺産総額を算出し、贈
与税と相続税とを「精算」することができる。
国税庁の調査(2004年)では、相続税の課税対象者は4.2%に
過ぎず、大半は支払う必要がない。このため、生前贈与を受けて贈
与税を支払っても、相続時の精算で還付されることが多い。
同制度には、贈与したお金の使い道を住宅資金に限れば、特別控
除額がさらに1000万円増え、3500万円になる特例もある。この特
例は07年末までの期間限定だ。
また、不動産を贈与する場合、その評価額を贈与時点で決められる
ことに注意する必要がある。例えば、贈与された5000万円の土地が
相続発生時に2000万円に値下がりしても、精算では土地の評価額
を5000万円のままで計算する。
また、同制度を利用して贈与を受けた場合、年間110万円までなら
贈与税がかからない「暦年課税制度」を利用できなくなるなどのデメリ
ットがある。
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◆ 「 共感を得る仕事 」 ◆
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初めての仕事は緊張するものである。初対面の人と会う時、初めて
の仕事をする時、大勢の前で話をする時などである。
例えば、慣れていない研修会の講師を引き受けたとする。初めての
時は、誰でも大抵緊張するものである。途中で説明が行き詰まってし
まったらどうするか、答えられないような難しい質問に立ち往生したら
どうするか、緊張で顔が赤くなってしまったらとか、次々に心配して取
り越し苦労をする。
筆者が初めて研修講師をした時は、興奮の余り黒板に書くチョーク
を何本も折った思い出がある。身体全体に不必要な力が入っていたの
であろう。しかし、不思議なことは、研修後の評価(アンケート)は非常
に良かった。その後の仕事と比較しても、一番褒められた仕事だった
ような気がする。
この後も暫く、慣れない仕事をする時は緊張したが、ある時に心機
一転した。初めてする仕事であっても、十分に準備して真剣に奉仕す
る気持ちで取り組めば、必ず共感して受け入れて頂けるということが
分かった。最初は他人からの評価ばかり気になって苦労したが、やが
て本当に人に役立つ仕事をしたいと願うようになった。心が自身の内
にではなく、外に向いた。このようになって初めて、他人の心と共感
しながら仕事が出来るようになった。