■■ Weekly Fax News 463 ■■
――――◆ 目 次 ◆―――――――――――――――――――――
(1)「 企業年金 ―「確定給付」への転換進む 」
(2)「 他人に奉仕する 」
―――――――――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――――――――
◆「 企業年金 ―「確定給付」への転換進む 」◆
―――――――――――――――――――――――――――――――
企業年金は2001年に大きな制度改革が行われ、古いタイプの制
度から新しい制度に切り替える企業が相次いでいます。かつて代表的
な企業年金とされていたのは、大企業を中心に普及した「厚生年金基
金」と、中小企業などで導入されている「適格退職年金」です。どちらも、
将来どのぐらいの年金を支払うのか、会社が事前に約束する制度です。
会社側は株や債券で積立金を運用し、運用がうまくいかなければ穴埋
めの拠出をしなければなりません。バブル崩壊で運用環境が悪化した
ことから、企業年金が解散したり、給付を引き下げたりする例が相次ぎ
ました。
こうした中、政府は01年、「確定給付企業年金」を創設する法律を成
立させました。この制度も、将来どのぐらい受給できるかが基本的には
事前に決まっていますが、厚生年金基金のように代行部分の運用をす
る必要がなく、柔軟な制度設計が可能です。一方、01年には、確定拠
出年金(日本版401K)という新しい制度も始まりました。従業員が積
立金の運用方法を自分で選び、その結果によって受給額が左右されま
す。会社が従業員のために掛け金を支払う「企業型」と、企業年金のな
い会社の従業員や自営業者などが任意で加入する「個人型」の2種類
があります。
企業型を導入する会社には、従業員に運用の基礎知識についての教
育を行うことが義務づけられています。個人型は厚生労働省の認可法
人・国民年金基金連合会が実施しています。現在の加入者数は、全国
で約7万人。加入申込は、銀行など多くの金融機関で受け付けていま
す。
―――――――――――――――――――――――――――――――
◆ 「 他人に奉仕する 」 ◆
―――――――――――――――――――――――――――――――
不思議に思うかもしれないが、人は何か困難に直面した時、自分のこ
とだけ心配しているよりも、他人(ひと)の為につくすことによって救われる
ことが珍しくない。
商店街組合の理事長を長年しているAさんは、組合員の悩み解決を最
優先にしている。Aさんは78歳で足腰にやや不安があるが、組合員の店
舗を回って経営問題から近隣トラブル等の相談まで引き受けている。結
婚相談も多く、毎年秋季はまとめた結婚式に招待されるので大変忙しく
なる。そんなAさんを見て、周りの者から「他人のことで、よくそこまで頑
張れますね」と半ば呆れたように言われる。
実は、Aさんは8年前、組合理事長をやむを得ず引き受けた。長年副理
事長をしていて、そろそろ辞めようかという時、当時の理事長が商売を廃
業してしまったからである。最初Aさんは少しウツ気味で体調に自信が持
てず、職務に熱心ではなかった。ところがある時、偶然健康講演会で聴
いた「ウツのような病気は、他人から喜ばれることをしていると治りが早い
ものですよ」という言葉に心機一転したのである。
Aさんは、自分の為だけに努力している時よりも心身ともに健康になり、
人から喜ばれることによって生きる意欲が強くなったことを本当に感謝し
ている。
【来週号はお休み致します】