■■ Weekly Fax News 493 ■■
―――― ◆ 目 次 ◆ ―――――――――――――――――――――
(1)「 所得税の非違調査 ― 情報サービス・販売外交が増加 」
(2)「 仕事と読書の習慣 」
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◆「 所得税の非違調査 ― 情報サービス・販売外交が増加 」◆
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国税庁はこのほど、「平成18年事務年度における所得税及び消費
税調査等の状況」について公表した。所得税に関しては、申告所得金
額が過小であったり申告義務不履行など、何らかの非違があると想定
される者を対象として行われたもの。調査等の総件数は795千件
(前事務年度807千件)。実地調査については、高額・悪質な不正
計算が見込まれるものを対象に深度ある調査(特別調査・一般調査)
が63千件(同54件)、資料情報や事業実態の解明を通じて申告漏
れ所得等の把握を短期間に行う調査(着眼調査)が183千件(同1
69千件)、計算誤りや所得税額控除の適用誤りの是正等を行う接触
(簡易な接触)は549千件(同583千件)だった。調査等の総件
数のうち、申告漏れ等の非違があった件数は575千件(同567千
件)である。申告漏れ所得金額は9,166億円(同8,957千件)
であり、特別調査・一般調査は5,337億円(同4,543千円)、
着眼調査は3,281億円(同3,361億円)、簡易な接触は54
8億円(同1,053億円)であった。
事業所得の申告漏れ所得金額の高額10業種は上から「キャバレー」
「貸金業」「風俗業」「情報サービス」「バー」「商品販売外交」
「人材派遣」「病院」「焼肉」「畜産農業」の順になっている。
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◆「 仕事と読書の習慣 」◆
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「先ず大切なことは読書の習慣を作るということである」(三木清
『読書と人生』新潮文庫所収)
年配の経営者と面談していて気づくことは、長年に亘り刻苦勉励し
て地位を築いた人は、実に魅力的な人徳を形成している場合が多いと
いうことだ。そして、そのような人の多くが読書家であることである。
本は単なる嗜好品ではない。学習に本が必要なように、仕事にも本
が必要不可欠ではなかろうか。個々の職務に絶対不可欠というのでは
なく(単なるノウハウ習得ではなく)、仕事上の難題を乗り越えてい
く上での心の支えになるのではなかろうか。
経営者にインタビューをしてみると、創業社長と言われるような人
は、大抵今日に至るまでに様々な困難を乗り越えて来た。当然、それ
らを乗り越えるエネルギー源は区々であるが、精神的な支えになった
のが読書の習慣であることが珍しくない。筆者が特に尊敬する社長は、
「もし自分に読書の習慣が無かったならば、今日まで無事持ち堪えて
きたか自信がない」と言う。
三木清は続けて言う、「ひとたび読書し始めるなら、落ち着かない
心も落ち着き、憂いも忘れられ、不運も心にかかることなく、すべて
読書に好都合な状態が生ずるであろう」