■■ Weekly Fax News 495 ■■
―――― ◆ 目 次 ◆ ―――――――――――――――――――――
(1)「 厚生年金の保険料はどのように決まるのですか? 」
(2)「 分を尽くす 」
―――――――――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――――――――
◆「 厚生年金の保険料はどのように決まるのですか? 」◆
―――――――――――――――――――――――――――――――
会社員などが加入する厚生年金の保険料は、おおむね年収に比例し
ます。月給と賞与のそれぞれについて、一定の保険料率をかけた金額
を、従業員と会社が半分ずつ負担します。本人負担分は給与から天引
きされ、会社が双方の負担分を合わせて国に納めます。
保険料率は、今年9月から来年8月までは14.996%です。毎年9月
に0.354%ずつ引き上げられ、2017年度以降は18.3%で固定され
ます。毎月の保険料は翌月末までに納付するので、実際の負担増は毎
年10月からです。
保険料を算定する際の月給や賞与は、税金などを引く前の額面です。
交通費や諸手当なども含めます。加入者それぞれの標準報酬月額は、
原則として毎年4~6月の3か月間に支払われた月給の平均額で決ま
ります。これが、その年の9月から翌年の8月までの1年間用いられま
す。ただし、月給が大きく変動した場合には随時改定されます。
標準賞与額は、実際の賞与額から1000円未満を切り捨てた金額で
す。現在は1回当たり150万円が上限です。超過分には保険料はかか
りません。賞与とは、3か月を超える期間ごとに支払われるもので、そ
れより短い期間ごとに支払われるものは、12分割して月給に含めます。
なお、育児休業中は原則として保険料が免除されます。
―――――――――――――――――――――――――――――――
◆「 分を尽くす 」◆
―――――――――――――――――――――――――――――――
「分を尽くしてこそ、周囲の者から指示される」一見、何と保守的な言葉
だろうか。しかし、何と厳粛な響きを持つ言葉であろうか。「自分」の分は、
本来立場をわきまえて、やるべきことを実行することに由来する。多くの
人が、日々の仕事や生活に分を尽くして一生懸命取り組んでいる。
ところで、新しく入職してくる人が、短期間で退社してしまうことが珍しく
ない。その辞める理由を聞いてみると、「自分の得意職務と違う」「ずっと
補助の仕事ばかりさせる」「自分の意見を聞いてくれない」「会社の雰囲
気が自分に合わない」等が多い。
人は、最初からやりたい仕事が出来なかったり、気の合わない同僚や
上司と一緒に仕事をさせられたり、自分の力不足に落ち込んだりしなが
ら上達していくものである。
中国の古典『荀子』にも、「少は長に事(塚)え、賤は貴に事え、不肖は
賢に事うるは、是れ天下の通義なり」とある(藤井専英著「新書漢文大系
25」明治書院発行より)。どんな仕事であれ、最初から思い通りの仕事
をしたり、理想通りの成果を上げたりすることは難しいものである。大事
なことは、自分の能力や立場に応じて、やるべきことを成し遂げることであ
る。このような分を尽くす人に対しては、周囲の者が必ず目を掛けるもの
である。