■■ Weekly Fax News 501 ■■
―――― ◆ 目 次 ◆ ―――――――――――――――――――――
(1)「 割安な保証料で緊急支援 ― 建設関連の中小企業に 」
(2)「 慌てず、時機を待つ 」
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◆「 割安な保証料で緊急支援 ― 建設関連の中小企業に 」◆
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経済産業省はこのほど、本年6月の改正建築基準法の施行に伴い、
建築着工が大幅に減少し、全国的に建築関連業種に属する中小企業者
の業況が悪化していることを踏まえ、建築関連中小企業者への金融の
円滑化を図るため、セーフティネット保証(5号)の対象業種の追加指定
を実施している(指定期間は平成19年11月27日から平成20年3月31
日まで)。これにより、関連中小企業者は、通常の枠(普通保証2億円、
無担保保証8千万円等)に加えて、さらに別枠で、普通保証2億円、無担
保保証8千万円等の保証の利用が可能となるほか、一般保証に比べて
割安な保証料で保証を受けることが出来るようになっている。追加指定
業者は以下の通り。
○建築工事業(木造建築工事業を除く)
○木造建築工事業
○大工工事業
○鉄骨工事業
○石工・れんが・タイル・ブロック工事業
○金属製屋根工事業
○塗装工事業(道路標示・区画線工事業を除く)
○コンクリート製品製造業(コンクリートパイル製造業に限る)
○砕石製造業
○建設用金属製品製造業(鉄骨製造業に限る)
○建築用金属製品製造業(扉、シャッター、サッシ、エクステリア、
カーテンウォール製造業に限る)
○鉄鋼卸売業
○建築設計業
○測量業
○その他の土木建築サービス業(地質調査業に限る)
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◆「 慌てず、時機を待つ 」◆
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諸々の経営課題を解決する為には、時機を待つという心構えを必要
とする場合がある。勿論、経営上の意思決定は迅速性も大切であるが、
性急な行動は危険である。
平成9年、X社(食品製造業、年間売上約8億円、社員40人)は、新
商品を開発して新工場の建設と機械の導入をすることになった。その
際にコンサルタントから、経営革新計画の認定を受けて低利の公的融
資を導入することを薦められた。しかし、社長は建設の着工が3ヶ月遅
くなることと、第三者の評価を受けることを嫌い、やや高利の資金(1億
円)を使って実施した。従来からの商品市場が値下げ競争になっており、
一日も早く新商品の生産を開始したかった。
結果は、新商品の品質に問題が発生したり、販売ルート開拓に躓い
たりして、3千万円以上の赤字経営に陥ってしまった。生産計画・販売
計画・各種財務計画等の策定と市場調査を十分に実施しなかったこと
が原因であった。X社はその後5年間も赤字が続き、従来商品の価格
が回復してやっと黒字になった時は、債務超過寸前であった。
経営上の意思決定と実行は、時には慌てず時機を待って取り掛かる
ことが大切だ。「急がずば濡れざらましを旅人の後より晴るる野路の
村雨」(武将 太田道灌の歌)