■■ Weekly Fax News 508 ■■
――――◆ 目 次 ◆―――――――――――――――――――――
(1)「 障害基礎年金の仕組み ― 一級なら年99万円と子の加算 」
(2)「 時流変化による挫折と復活 」
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◆「 障害基礎年金の仕組み ― 一級なら年99万円と子の加算 」◆
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大学生で、22歳の誕生日に事故にあったとしましょう。20歳か
ら国民年金に加入していれば、障害基礎年金の対象ですが、事故の前
々月までに、被保険者期間の3分の1以上滞納しているともらえませ
ん。3分の1以上滞納していても、直近1年間に保険料の滞納がなけ
ればOKです。手続きをして保険料の支払いを猶予中の場合でも受給
資格がありますが、初診日に手続き中だと、年金をもらえないことが
あります。
では、障害年金はいつからもらえるのでしょうか。「障害認定日」
という、原則として初診日から1年6か月を経過した日の障害の程度
を社会保険事務所で認定してもらう必要があります。障害年金が支給
されるのは、認定された翌月以降となります。障害基礎年金の支給額
は、年金の加入期間にかかわらず定額です。障害2級は、老齢基礎年
金の満額と同額で、現在は年間79万2100円、障害の最も重い1
級は99万100円です。
ところで、22歳で事故にあった後も、年金制度に加入する義務が
あります。障害基礎年金の受給が始まれば、国民年金保険料は法定免
除になりますが、就職すれば、厚生年金保険料を払う場合も考えられ
ます。
次に、事故にあった友人が40歳の自営業者で、子供がいた場合で
説明します。1,2級の場合の障害基礎年金は同額ですが、扶養して
いる18歳未満の子供の数に応じて加算されます。2人目までは1人
につき22万7900円、3人目からは1人7万5900円(200
7年度)です。
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◆「 時流変化による挫折と復活 」◆
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輸入雑貨店を開業したAさんの挫折と復活の話しである。
Aさんは12年前、東南アジアの旅行の際、現地の小物雑貨(陶器・
置物・食器等)が安く売られていることに目を付け、それらを日本で
輸入販売することを決心した。
当初、仕入先開拓や輸入手続きに手間取ったが、やがて現地の事情
にも明るくなり、開業後5年間くらいは順調に推移した。
ところが、ある時百円ショップをのぞいて驚いた。自店ならば2千
円で売っている陶器と全く同じものが百円で売られていたのである。
その後も、自店の十分の一で売られている商品を度々見るようになっ
た。
やがてAさんの店は衰退を始め、ショックで廃業まで考えた。しか
し東南アジアへ何度も出張するうちに、フト品揃えや仕入先・販売方
法の変更によって、復活の可能性があるかもしれないと思うようにな
った。
Aさんは今、ある特定の地域に行って特徴のある民芸品や装飾小物
等を仕入れ、自店で販売するとともに、何店かの小売店に卸もしてい
る。
商売は平坦で直線な道を走っていても、やがて急坂や曲がり角に来
るものである。時流の変化によって一時的に挫折もあり、復活のため
には各種戦略の方向転換や異なる商売への乗換えが必要かもしれない。