■■ Weekly Fax News 509 ■■
―――― ◆ 目 次 ◆ ―――――――――――――――――――――
(1)「 相続税への導入を検討 ― 遺産取得課税方式 」
(2)「 天職と生きがい 」
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◆「 相続税への導入を検討 ― 遺産取得課税方式 」◆
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平成20年度の税制改正案の国会審議がまもなく始まろうとしているが、
改正項目の1つに、一定の要件を充たす事業承継相続人が非上場会社
を経営していた被相続人から相続によりその会社の株式を取得して経営
を引き継ぐ場合に、事業承継相続人が取得した株式等の課税価格の80
%に対応する相続税の納税を猶予することを内容とする相続税法の改正
案が含まれている。
ところで、この改正案の創設に当たって与党税制調査会等の税制改正
大綱は、相続税の課税方式をいわゆる遺産取得課税方式に改めること
を今後検討するとしている。現行相続税法は、被相続人が残した遺産を
各相続人が法定相続分により取得したとした場合の相続税の合計額を
計算し、これをベースに各相続人が現実に取得した遺産の価額の割合
により各相続人の納付税額を計算する、法定相続分を加味した遺産課
税方式を採用している。これに対し遺産取得課税方式は、各相続人の
取得財産価額を課税標準として直接各相続人の納付相続税額を計算す
るもので、一時所得の課税に類する課税方式である。この課税方式の導
入により、非上場会社である中小企業の株式の大部分を相続して事業を
承継する相続人に対して税制上の優遇措置等を講ずることによる事業の
承継の円滑化を推進しようとするものである。
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◆「 天職と生きがい 」◆
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「嫌いな仕事で成功した人は不幸である」という言葉を聞いたことがあ
る。その一例を挙げれば、成績が優秀だからという理由だけで最難関の
医学部に入り、好待遇で医者になったものの医療の仕事が大嫌いという
ような場合がある。
また、嫌々家業を継いで仕事に就いたような場合、同じような事で悩む
人が多いようだ。譬えその商売が順調であっても、自分の天職という実感
が無く、仕事に生きがいを持てないのである。結果、「この仕事は自分の
性格や能力に適しているのか」「この仕事は社会の役に立っているのか」
「自分は子供の頃から、デザイナーになることを夢見ていたはずだ」等と
考える。
ところで、嫌いな仕事や生きがいの持てない仕事は首尾良く行かない可
能性が高い。反対に、好きな仕事をしている場合や生きがいの持てる仕
事をしている場合は、成功する確率が高い。なぜなら、好きな仕事には
使命感や目標が持ちやすく、且つ生きがいのある仕事に対しては希望通
りにならない時でも忍耐できるからだ。
「切に思うことは必ずとぐるなり」と言う。嫌いな仕事を達成する為に、
「切に思う」ことは難しい。好きな仕事や生きがいの持てる仕事(天職と言
える)であれば、忍耐強く切に思い続けることが可能であろう。