■■ Weekly Fax News 507 ■■
―――― ◆ 目 次 ◆ ―――――――――――――――――――――
(1)「 改正パートタイム労働法 ― 事業主の推進に助成金 」
(2)「 三人相(あい)集まれば 」
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◆「 改正パートタイム労働法 ― 事業主の推進に助成金 」◆
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本年4月1日より「改正パートタイム労働法」が施行されるが、その
ポイントをまとめてみた。
少子高齢化が進み、労働人口が減少しているなかで、パートタイム
労働者は雇用者全体の2割強を占めている。その一方で、仕事や責任、
人事管理が正社員と同様なのに、賃金などの待遇がその働きに見合っ
ていないとの指摘から、今回「パートタイム労働法」が改正され、施行が
迫っているもの。
同法の対象である「短時間労働者」とは、「1週間の所定労働時間が
同一の事業所に雇用される通常の労働者の1週間の所定労働時間に
比べて短い労働者」であり、多くの企業に関係する改正なので、十分
な理解が必要と思われる。
また、パートタイム労働者の均衡待遇の推進に取り組む事業主等に
対し、申請により助成金が支給される。例えば(1)正社員と共通の
待遇制度を導入した場合(諸条件あり、以下同)25万円(2)能力・
職務に応じた待遇制度を導入した場合15万円(いずれか選択)。また
正社員への転換制度の導入や、短時間正社員制度の導入、教育訓練
制度の導入、健康診断制度の導入など、それぞれ15万円の補助金の
申請が可能になる。対象者が6ヶ月継続して雇用されている場合はさ
らに同額支給される。
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◆「 三人相(あい)集まれば 」◆
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住宅会社X社の支店長会議(出席者は役員・各支店長・支店幹部)
での実話である。
議題は、現在の5支店を増やして8支店程度に拡大するというもの
であった。元々は現在の支店長2人からの提案であったが、社長を含
む役員はやや消極的であった。ところが、会議の中盤で支店次長3人
が同時に立ち上がり、今支店を増やすことの有利性と自分たちのやる
気を訴えたのである。結局、会議全体が積極的となり、3支店増設が
決定、3人の支店次長を各店の準備委員とした(後の、支店長にする
予定)。
さて、支店開設を任された支店次長は、3人の打ち合わせをあまり
せず、準備に取り掛かってみて驚いた。1人になってみると、多くの
不安が沸き上がってきたのである。新店舗の立地、競争、需要等が全
て悪いように思われ、前進がストップしてしまった。福沢諭吉は『文
明論之概略』(岩波文庫99頁)にて、「人の議論は集て趣を変ずる
ことあり。性質臆病なる者にても三人相集れば暗夜に山路を通行して
恐るゝことなし。蓋(けだ)し其勇気は人々に就て求む可らず、三人
の間に生ずる勇気なり」という。会議の時は、3人一緒に提案したの
で恐れるものが無かった。しかし、それを1人で行う勇気は無かった。
このような場合は、3人の力を合わせて立ち向かうことが得策だ。