■■ Weekly Fax News 745 ■■
――――◆ 目 次 ◆―――――――――――――――――――――
(1)「 経営破綻が1,000件突破 ― 大震災の影響も 」
(2)「 人学ばざれば智なし 」
―――――――――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――――――――
◆「 経営破綻が1,000件突破 ― 大震災の影響も 」◆
―――――――――――――――――――――――――――――――
東京商工リサーチの集計によると、東日本大震災が影響した経営破
綻(倒産+実質破綻)が19日現在で1,000件を突破し1,00
1件に達した。被災地の東北では震災後に事業を休止していた企業が
ここにきて事業再開したものの、軌道に乗らず断念するケースが目立
ち、倒産件数も11月中に1,000件に達する可能性が大きい、と
同社は予想している。経営破綻の内訳は「倒産」が968件、現時点
で倒産に集計されない「事業停止」や「弁護士一任」「破産準備」な
どの「実質破綻」が33件。産業別では、製造業が246件で、全体
の24.5%を占め最多。次いで、宿泊業・飲食店などを含むサービ
ス業他が235件、卸売業188件、建設業147件、小売業78件
と続く。被災状況では、以前から経営不振だったが、震災による間接
的な影響を契機に経営破綻した「間接型」が292件と全体の92.
8%を占めた。事務所や工場などの施設・設備等が直接損壊を受けた
「直接型」は72件で7.1%にとどまった。都道府県別では最多が
東京の288件。地区別では最多は関東の490件で全体の約5割
(構成比48.9%)を占めた。次いで東北163件、中部79件、
九州73件の順。東北では10月は今年最多の13件で、実質破綻も
5件発生した。
―――――――――――――――――――――――――――――――
◆「 人学ばざれば智なし 」◆
―――――――――――――――――――――――――――――――
古くから、「人学ばざれば智なし、智なき者は愚人なり」と言われ
る。戦後から一貫して日本中に大学や専門学校が次々に新設され、街
の中には英会話・学習塾・パソコン教室等や特定年齢層(幼児や高齢
者)を対象にした学ぶ場所が非常に豊富になった。ところで、会社の
ような職場内の学習機会であるが、盛んな職場とそうでない職場の格
差が非常に大きい。中小企業の相当数が勤務中以外の教育(勉強会や
外部講師による研修会等)をしていない。「うちは仕事中に指導して
いるから必要ない」とか、「うちのような職人の職場は現場で先輩が
教える他はない」等という所も多い。仕事を習得する方法として歴史
的意義はあるが、仕事に関する知識や技術の変化が速く先輩による教
育だけでは間に合わなくなっている。パソコンや携帯電話は、新入社
員が中高年の先輩に教えている姿を見ることもある。人が物事を学ぶ
手法は、幾つかのパターンを組み合わせることである。第1は学校や
研修会のように、教師の話を聞いて学ぶ方法、第2は自分で本や道具
を使って学ぶ方法、第3は実務の現場で上司や先輩から直に聞いて学
ぶ方法である。大事なことは、偏った学び方(本を読むだけ、職場で
指導を受けるだけ、等)ではなく数種類の学び方を実践することであ
る。