■■ Weekly Fax News 753 ■■
――――◆ 目 次 ◆―――――――――――――――――――――
(1)「 税制改正大綱の概要 ― 資産税関連 」
(2)「 話の順序 」
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◆「 税制改正大綱の概要 ― 資産税関連 」◆
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既報の自民党・公明党より発表された平成25年度税制改正大綱か
ら、その概要を数回に亘って解説する。第1回は資産課税関連。
1.相続税・贈与税の見直し
(1)相続税の基礎控除及び税率構造の改正
○定額控除:現行5,000万円⇒改正案3,000万円
○法定相続人比例控除:現行1,000万円に法定相続人数を乗
じた金額⇒改正案同600万円
○税率構造:最高税率50%⇒55%
(2)小規模宅地評価減関連
○特定居住用宅地等に係る特例の適用対象面積:現行240㎡⇒
330㎡に拡充
(3)贈与税の税率構造の見直し:最高税率(相続時精算課税対象外)
50%⇒55%
(4)相続時精算課税の適用要件見直し:
①受贈者の範囲に20歳以上の孫を追加
②贈与者の年齢要件60歳以上に引き下げ(現行65歳以上)。
2.教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置
(1)受贈者(30歳未満)の教育資金充当のため金融機関に信託等
した場合、受贈者一人につき1,500万円までの金額に相当
する価額について贈与税を課さない
(平成25年4月1日~平成27年12月31日拠出分、金融機
関経由で所轄税務署長宛ての申告書の提出が必要)。
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◆「 話の順序 」◆
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「苦あれば楽あり」「楽あれば苦あり」と言う。どちらも同じ教訓
のように見えるが、一般に「苦あれば楽あり」の方をより頼りにする
人が多いようだ。逆境や困窮等が人を鍛える元になると思っているの
であろう。若い時代は長年苦労して貧窮を乗り切り、老後や晩年は安
穏に過ごしたという人生は幸福に思えるが、順序がこの反対は不幸な
人生と思うかもしれない。
話の順序も同様で、同じ商品や人物等の説明であっても、長所や短
所のどちらかを先に話すかによって印象や評価が異なるということで
ある。例えば、「この商品は従来の器械よりも機能や耐久性が高まり
ましたが、値段がやや高くなりました」と言う説明と、「この商品は
従来の器械よりもやや値段が高くなりましたが、機能や耐久性が高ま
りました」という説明とで、お客様の印象はどちらが良いだろうか。
結論として、後者の言い方が良いとされる。つまり、一般にマイナス
面を先に取り上げ、プラス面の説明で締めくくれば商談がうまく行く。
人物評等も、先にどんなに称賛しても、最後に欠点の言葉で締めくく
ると評価がずっと低くなってしまう。順序をかえて、先に多少の欠点
を言っても良いが、良い評価を得たければ締めくくりとしては長所や
褒め言葉を使うべきであろう。