■■ Weekly Fax News 764 ■■
――――◆ 目 次 ◆―――――――――――――――――――――
(1)「 アベノミクスで雇用のあり方も変わるか? 」
(2)「 毎日続ける志し 」
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◆「 アベノミクスで雇用のあり方も変わるか? 」◆
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政権交代後、経済のみならず、雇用の分野についても改革の声が上
がっており、徐々にではあるが新しい動きが出つつある。たとえば、
助成金に関しても、従来からある雇用維持型から、労働移動支援型に
シフトすることがすでに厚生労働省より公表されている。
さらに、ずっと以前に俎上に載せる段階で立ち消えとなったホワイ
トカラー・エグゼンプションも再び姿を見せたかと思ったところで、
また消えるなど、労使双方の鍔迫り合いも少なからず起きているよう
だ。そのような情勢下、日本経団連では「労働者の活躍と企業の成長
を促す労働法制」と題する資料を公表した。ここでは、「労働規制の
見直しを一気に実施する必要」があるとし、企画業務型裁量労働制や
変形労働時間制、フレックスタイム制の見直し、年功処遇の問題解決、
勤務地・職種限定契約に関する雇用保証責任ルールの明確化(一般の
正社員とは同列に扱わない)、労働条件の変更ルールの透明化などを
テーマに掲げている。いずれのテーマも労使双方にとって大きな影響
のあるテーマだが、それらの問題点については、今後議論が進み、必
要な法改正などが行われる可能性もある。議論の行方に注目したい。
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◆「 毎日続ける志し 」◆
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ある講演でヨガの体験談を聞いた。毎日少しでも続けていると、5
年続けた人と10年続けた人とでは明らかな違いが表れ、20年続け
た人には20年の風格が表れると言う。2年か3年毎日他人の5倍、
10倍の時間費やしても、20年の風格が出る訳ではない。
X社(看板・標識製作)の経営計画策定支援をして、「経営理念」
の定着運動を実施した時のことである。A社長は指導どおり毎朝3回
読み上げてから出勤していた。B専務(A社長の弟)は合理的に暗記
する目的から毎週日曜の夜だけ何十回も読み上げていた。定着運動半
年後、A社長とB専務に面談したが、B専務は比較的長い経営理念を
スラスラ暗唱しながら、「取引先や友人に暗唱したら、皆関心してい
ましたよ」と回答した。A社長は正確に暗記していなかったが、「経
営理念を実行することは、非常に厳しいものです。紹介する度に赤面
しました。この経営理念に相応しい会社になるには真剣な人間修養が
必要です」と回答した。経営理念は暗記しているかどうかではなく、
社風の如くに社員の意識や行動の基準として定着することが求められ
る。特に経営陣の意識の中に、経営理念を基にした経営方針や経営改
善の志しが日々継続していることが大切である。