■■ Weekly Fax News 788 ■■
――――◆ 目 次 ◆―――――――――――――――――――――
(1)「 認定支援機関制度改善等で意見書提出 ― 日税連 」
(2)「 社員教育とは何をする事か 」
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◆「 認定支援機関制度改善等で意見書提出 ― 日税連 」◆
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日本税理士会連合会は「認定支援機関による経営改善計画策定支援
事業の制度改善策・活用促進策に関する意見」を中小企業庁に提出し
た。中小企業金融円滑化法の期限到来を踏まえ、今年3月から「認定
支援機関による経営改善計画策定支援事業」が開始されたが、同事業
のより一層の活用促進に向け、制度改善策および活用促進策について
まとめた。日税連はこの中で金融機関等との協議の実施について、
「金融機関、日本政策金融公庫、地域経営改善支援センター、単位税
理士会が連携を進めることにより、接触に不慣れな中小企業・小規模
事業者へのアプローチを行うことが必要だ」と要望。周知についても、
「現在、各種施策が複雑に連携している状況にあり、認定支援機関に
おいて全体像を理解することが難しくなっている。各地域の経済産業
局担当者が中小企業支援ネットワーク等を通じて、分かりやすく整理
し周知する必要がある」と提言した。また、「認定支援機関等向けマ
ニュアル・FAQ」の内容について、経営改善計画策定支援事業制度
の活用に本格的に取り組む際には「必ず税務に関する問題が発生し、
税理士等以外の認定支援機関が取り扱った場合には税理士法違反が発
生する。事前防止する観点からもFAQで注意を喚起する必要がある」
と要望した。
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◆「 社員教育とは何をする事か 」◆
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「接客研修」「営業研修」「管理者研修」…と、あらゆる「社員教
育」の講師を務めてきたが、疑問に思うのはこれらの研修が本来の社
員教育と言えるかということである。例えば、接客研修で礼儀作法や
言葉遣い等の研修を受ければ、誰でも顧客に対しては学んだ通りの接
客が出来る。しかし、同僚や友人・隣人等に日常の挨拶が満足に出来
ない等、初歩的な研修成果が身に付いていない人が少なくないのであ
る。
筆者の祖母の弟で家具店を経営していた人がいた。この人は小学校
を終えるとすぐ家具作りの店に小僧として勤め、30歳の時に家具職
人として独立、後に家具の製造販売店を開業した。当時は朝5時から
夜10時まで働いたそうだが、筆者が知っている姿はその身のこなし
と従業員の面倒見の良さだった。80歳を過ぎても、店でも家でも少
し散らかっていればすぐ掃除をしたり、従業員が仕事の段取り等で困
っていれば丁寧に教えたり相談に乗ったりしていた。また、従業員の
素行に問題があれば徹底的に指導し、都合によって転職を申し出れば
一緒に次の職場探しまでしていた。会社は躾の教育機関ではない。し
かし、不特定多数の顧客が安心して来店したり、信頼して商取引した
りするのは、社員の常識や思い遣りを信じているからである。