■■ Weekly Fax News 819 ■■
――――◆ 目 次 ◆―――――――――――――――――――――
(1)「 配偶者控除の行く末 中立的な税制を-政府税調 」
(2)「 良い交際の人物像 」
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◆「 配偶者控除の行く末 中立的な税制を-政府税調 」◆
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政府税調の基礎問題小委員会は先般、女性の活躍を推進する現政権
の成長戦略のもと配偶者控除見直しの議論を開始した。
現在、納税者は配偶者の給与収入が103万円以下の場合に38万
円の配偶者控除が適用でき、以前は103万円を超える場合に生じて
いた「手取りの逆転現象」も、昭和62年創設の配偶者特別控除によ
って解消された。一方で、65万円から141万円までの場合には
「ニ重の控除」が発生している。こうした現行制度では、一定水準を
超えると控除がなくなるという「心理的な壁」が配偶者の就労の抑制
につながりうるとの指摘がある。さらに、配偶者の給与収入が一定額
を超えると配偶者手当が支給されなくなる、健康保険や厚生年金等の
被扶養者から外れ保険料の負担が生じるといった、賃金や社会保険の
制度がパート労働者の就業調整の理由となっている。
会合では、制度を個人単位に変更することも視野に、共働きか否か
によらず2人分の控除の合計額が同額となるような移転的な控除の仕
組みを検討すべきとの声もあるが、賃金や社会保障制度の問題への対
応とともに、子育て支援、就労支援等を含めた中長期的な視点で議論
を進めながら、働き方の選択についてより中立的な税制を構築すべき
との意見が大勢となっている。
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◆「 良い交際の人物像 」◆
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組織(事業所等)が首尾よく運営出来るか否かの要因の一つは、付
き合う人や取引先の選択である。意識して交際相手を選ばないと、何
となく気の合う人や経営体質の似た会社同士で交際したり取引をした
りする傾向がある。そこで、交際相手や取引先の選択における留意点
を考えてみたい。大事な点は、選択の基準を明確にして自覚すること
である。ビジネス上の交際は、相手会社の経営成績や交際相手の経歴
等が重視されるが、人間性や経営理念の観点を忘れてはならない。ツ
キを良くする為には、ツキのある人と付き合うことと言われる。ツキ
のある人とは、好運に恵まれて人がぜひお付き合いしたくなるような
人物である。ツキのある友達(交際相手)の人物像を、『論語』(金
谷治訳注、岩波文庫参照)では「益者三友」と言い、「正直な人」
「誠心の人」「物知りな人」を友達にすることが有益とした。反対に、
「損者三友」と言って、「体裁ぶった人」「うわべだけのへつらいの
人」「口だけ達者な人」を友達にすることは害があるとした。単に交
際相手が多いことを以って交際上手な人と考えることは誤解である。
人脈はギブアンドテイクの信頼関係から生まれ、交際していることに
お互いが誇りに思うような人間性によって継続するものである。