■■ Weekly Fax News 291 ■■
――――◆ 目 次 ◆―――――――――――――――――――――
(1)「 消費税の総額表示 ―『早めの対応』を勧奨 」
(2)「 建物による信用 」
―――――――――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――――――――
◆ 「 消費税の総額表示 ―『早めの対応』を勧奨 」 ◆
―――――――――――――――――――――――――――――――
財務省は来年4月から適用される消費税の「総額表示方式」につい
て、早めの対応をとるようホームページで奨励している。
平成16年4月から、消費者に対する「値札」や「広告」などにお
いて価格を表示する場合には、消費税相当額を含んだ支払総額の表示
を義務付けた「総額表示方式」がスタートする。そのため、「来年4
月間際になって準備すると、間に合わない事態になることもあるので、
今から徐々に準備をすることをお勧めします」というのが、財務省の
PR趣旨だ。財務省の趣旨は次のとおり。「事業者は、来年4月に向
けた対応が必要になります。具体的には、値札や棚札、広告、カタロ
グなどの価格表示において、消費税相当額を含んだ支払総額を表示す
る必要がありますが、値札の表示を平成16年4月に一斉に変えるの
ではなく、平成16年4月以前から徐々に変更していくことも現実的
な対応と考えられます。商品カタログなどは発行後も一定期間利用さ
れることから、平成16年4月を見越した改定が必要になります。な
お、平成16年4月以降も使用する商品カタログ等をすでに従来どお
りの価格表示で作成している場合には、価格表(「税抜価格」と「税
込価格」を対比したものなど)を挟み込んでいただくなど、消費者が
価格表示を見れば『払込総額』が分かるような対応をお願いします」。
―――――――――――――――――――――――――――――――
◆ 「 建物による信用 」 ◆
―――――――――――――――――――――――――――――――
今でも通用すると思うが、急成長している会社が社屋や住宅を新築
すると、そろそろ勢いが衰え始めると言われる。急成長期は事業拡大
資金が優先で、ふつう社屋や社宅に回す余裕資金は無いものだ。
最近、久しぶりに大学を5校訪問する機会があった。駿河台にある
某大学の高層校舎1階などはまるで高級ホテルのロビーのようだ。他
の大学も、似たような状況なのか豪華な校舎を建築中である。今の若
者は、都心にある大学で、豪華な校舎や設備を持つ所に入学を希望す
ると言う。研究レベルや教育内容などあまり関心はないようだ。
会社・大学・病院などの信用・権威は、建物の外観や規模によって
大きな影響を受ける。信用・権威を手っ取り早く獲得しようとして、
豪華な建物を作りたがる心境は一応分かる。一般に、取引先・学生・
患者なども、その建物によって信頼性や価値を決める傾向があるから
だ。
問題は豪華な建物を作ったために、中身(会社であれば、人材の充
実や商品開発など)を整備する資金やエネルギーが無くなることであ
る。中身のない会社の社屋などは、ビジネス社会では意外に早く飽き
られてしまうであろう。
建物は人間の服装と同じで、最終的にはその体質や能力によって信
用は判断される。