■■ Weekly Fax News 313 ■■
――――◆ 目 次 ◆―――――――――――――――――――――
(1)「 年金改革 ― 関連法案が国会へ 」
(2)「 高齢者ラッシュ 」
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◆「 年金改革 ― 関連法案が国会へ 」 ◆
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厚生年金や国民年金の制度を見直す「年金改革関連法案」がこのほ
ど閣議決定され、国会に提出された。
改正案の骨子は、およそつぎのようなものである。〔基礎年金国庫
負担割合の引き上げ〕基礎年金の国庫負担割合を本則2分の1とする
(2009年度までに引き上げを完了とする)。
【厚生年金の保険料】厚生年金の保険料率は、2004年10月か
ら毎年0.354%ずつ引き上げる。
【短時間労働者への厚生年金の適用拡大】就業形態の多様化の進展
を踏まえ、被用者としての年金保障を充実する観点及び企業間におけ
る負担の公平を図る観点から、社会経済の状況、短時間労働者が多く
就業する企業への影響や雇用への影響などに配慮しつつ、企業及び被
用者の雇用形態の選択にできる限り中立的な仕組みとなるよう、施行
後5年をめどとして、総合的に検討が加えられ、その結果に基づき、
必要な措置が講じられるものとする。
【離婚時の厚生年金の分割】離婚した場合の厚生年金については、
配偶者の同意または裁判所の決定があれば、分割できるものとする。
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◆ 「 高齢者ラッシュ 」 ◆
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テーマを見て、また例の高齢化のことかとウンザリした気持ちにな
られた方がいたかもしれません。しかし、今回は少々観点を変え、始
まった高齢者のラッシュである。
筆者は田舎から電車通勤しているが、通勤時間帯をすぎてから電車
に乗ると、ホームの反対側にリュックを背負った定年直後くらいの人
々が大勢降りるのである。先日は小雪の降った朝であったが、いつも
と変わらない人数がいて驚いた。そこにいた人たちで考える限り、高
齢者ではなく仕事から解放された陽気な中年男女に見えた。
従来昼間の商店街やデパートは閑散としているというイメージがあ
ったが、実際に入ってみると巣鴨のとげぬき地蔵通りほどではないが、
高齢者が大勢来店している店舗も珍しくない。昼間仕事に行かなくて
よいお客様がこんなにいるかと驚嘆する。
これらの傾向は、昼間の旅行代理店や市民講座・カラオケ店・パチ
ンコ店などに行っても同様で、これからの商売は高齢者だけ対象でも
成り立つような気がしてくる。
商店や商店街が若者向けのイベントで失敗しているのが頷ける。団
塊の世代が高齢期になる5年後から20年後ぐらいには、高齢者中心
の消費社会が到来する可能性が高い。都会の若者中心の町でさえ、高
齢者ラッシュで賑わう時代が来るかもしれない。