■■ Weekly Fax News 408 ■■
――――◆ 目 次 ◆―――――――――――――――――――――
(1)「 介護保険の施設サービス費 ― 医療控除で情報 」
(2)「 自然の心身養生法 」
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◆ 「 介護保険の施設サービス費 ― 医療控除で情報 」 ◆
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国税庁はこのほど、「介護保険制度下での施設サービスの対価に係
る医療費控除の取り扱いについて」とした個人課税課情報を、国税局
・税務署に伝達した。
指定介護老人福祉施設の施設サービスの対価については、所得税法
第73条及び同法施行令第207条に基づき医療費控除の対象とされ
ている。このほど、その元になっている介護保険法の改正が行われ、
平成17年10月1日に施行されたのに伴い、厚生省は、改めて、
「介護保険制度下での介護サービスの対価に係る医療費控除の取り扱
いに係る留意点について」とする厚生労働省通知を関係部署に発信し
たことに伴い、税の現場においてもその通知の内容を税務の第一線に
伝達したものである。厚生労働省が通知した「介護保険制度下での指
定介護老人福祉施設の施設サービス等の対価に係る医療費控除の取扱
い」についての通知内容のあらましは次の通り。
1)対象者=要介護度1~5の要介護認定を受けた老人施設に入所す
る者。
2)対象費用の額=介護費に係る自己負担額、食費に係る自己負担額
及び居住費に係る自己負担額として支払った額の2分の1に相当
する金額。
3)領収書=要添付。
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◆ 「 自然の心身養生法 」 ◆
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杉田玄白(『解体新書』『蘭学事始』等で名高い江戸期の医学者)
の絶筆に、「医事不如自然」(医療は自然にしかず)という筆蹟があ
る。「自然への服従」は、85才まで治療に専念した医者が達観した
名言である。
日頃、必死な思いで仕事に邁進する経営者を見ていて残念なことは、
道半ばにして健康を害する人が意外に多いことだ。健康を害した人の
感想には共通点があり、「自分の健康法に関心が無かった」「今にし
て考えると、体に不自然な生活をしていた」「後悔と心配の日々だっ
た」などと言う。
陽明学者で有名な安岡正篤先生が心掛けていた健康法には、忙しい
経営者が知っておくと心身の養生に役立つ話がたくさんある(例えば
安岡正篤著、致知出版社刊『経世瑣言』にある「忙人の心身摂養法」)。
すなわち、第一に心中常に喜神を含むこと(どんなに苦しいことに逢
っても心のどこか奥の方に喜びを持つ)、第二に心中絶えず感謝の念
を含むこと、第三に常に陰徳を志すこと(絶えず人知れぬ善い事をす
る)、と教える。
玄白は古稀前年に「養生七不可」を書き記した。それを読むと、自
然への服従とはこのような事かと納得する。「昨日の非は恨悔すべか
らず」「明日の是は慮念すべからず」「飲と食とは度を過すべからず」
「事なき時は薬を服すべからず」などと諭す。