■■ Weekly Fax News 547 ■■
―――― ◆ 目 次 ◆ ―――――――――――――――――――――
(1)「 高齢者の継続雇用 ― 中小企業においても進む 」
(2)「 自分が蒔いたものが生える 」
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◆「 高齢者の継続雇用 ― 中小企業においても進む 」◆
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平成18年4月より改正高年齢者雇用安定法が施行されている。企
業には
(1)定年の引上げ
(2)継続雇用制度の導入
(3)定年の定めの廃止、
のいずれかの措置により65歳までの雇用確保措置を行うことが義務
づけられた。
改正法施行当初は、人件費負担を嫌った企業等においては雇用確保
措置を導入しない傾向も見られたが、厚生労働省によると施行から2
年強が経過した平成20年6月1日現在、従業員数が51人以上規模
の企業のうち、高年齢者雇用確保措置を実施している企業の割合は9
6.2%(中小企業95.6%、大企業99.8%)となり、ほとんどの企業
でなんらかの対応がなされていることがわかった。このうち、希望者全員
が65歳以上まで働ける企業は39.0%(中小企業42.2%、大企業
21.2%)、70歳までの雇用確保措置を実施した企業は12.4%
(中小企業13.2%、大企業7.4%)であった。
実際の導入措置として
(1)定年の引上げを採用した企業は12.5%
(2)継続雇用制度の導入を採用した企業は85.4%
(3)定年の定めの廃止を採用した企業は2.1%となった。
なお、改正高年齢者雇用安定法では高年齢者の雇用に関する状況につ
いて、毎年6月1日現在の状況を厚生労働大臣に報告する義務を課し
ている。
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◆「 自分が蒔いたものが生える 」◆
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「なぜ自分はいつも資金繰りに苦労するのか」と嘆いている経営者
は多い。必ずしも不真面目な人が遭遇するわけではない。
A社長は大変仕事熱心であるが、計画性に欠ける。B社長は思い遣
りのある人情家だが、他人のおだてや情に乗りやすい。C社長は行動
的かつ迅速であるが、やや軽はずみで物事をじっくり考える習性がな
い。
以上のように言うと、ABC各社長の事業が不如意になるのは当然
のように思えるが、実は誰でも必ず取り柄と欠点が付き物である。作
物に譬えれば、米を蒔けば米が生え、豆を蒔けば豆が生える。同じよ
うに、悪い行いをすれば禍が訪れ、良い行いをすれば幸いが訪れるの
が当然である。自分の欠点に気づき、用心を怠らない心掛けが大事だ。
A社長のような人であれば、傍らに意見を言う人を置き(コンサル
タント等)、予定資金繰り表の作成や経営戦略を練ることも仕事であ
ることを吹き込むことが必要だ。B社長のような人であれば、自社の
現状を客観的なデータにより常に捉え、ビジネスの観点から経営判断
を下すことである。C社長のような人であれば、毎日一定時間帯に、
反省や検証の時間を設けると有効だ。
因みに、資金繰りは(特に借入)首尾良く行ったときが肝心で、安心
して気を抜いた瞬間に次の行き詰まりを進めているようだ。