■■ Weekly Fax News 546 ■■
―――― ◆ 目 次 ◆ ―――――――――――――――――――――
(1)「 H19年度法人税課税事績 ― 土地・建物売買が脱漏1位 」
(2)「 経営者へ返り咲く 」
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◆「 H19年度法人税課税事績 ― 土地・建物売買が脱漏1位 」◆
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国税庁はこのほど、平成19事務年度における課税事績についてま
とめ公表した。申告所得金額は55兆2,871億円で、前年度比1兆
7,957億円(3.1%)減少した。黒字申告1件あたりでは6,060万円
で、前年度に比べて3.1%の減少。また申告欠損金額は16兆1,878
万円でこちらは前年度に比べ3,071億円(1.9%)の減少。赤字申告
1件あたりでみると840万円だった。
また、平成19事務年度における申告税額は13兆7,036億円で、
前年度に比較して7,542億円(5.2%)の減少になった。法人税の
税額の状況は、黒字申告割合は32.3%で前年度比0.1%の減少。
申告漏れ所得金額は1兆6,259億円で前年度に比べ988億円
(5.7%)減少している。不正発見割合の高い業種(小分類)は、1位
が「バー・クラブ」(58.1%、昨年1位)、2位「パチンコ」(50.1%、
同2位)、以下「再生資源卸売」(37.5%)、「廃棄物処理」(35.9%)
となっている。また、不正脱漏所得金額は4,268億円、前年度比で
78億円の減少だった。不正申告1件当たりの不正脱漏所得金額第1位
は、「建物、土地売買」の52,920千円で、2位は「民生用電気機械器具
電球製造」でいずれも昨年圏外からのランクインとなった。
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◆「 経営者へ返り咲く 」◆
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11月~12月の小春日和の頃、時節が過ぎたのに桜やツツジ等が
咲かせる花を返り花(帰り花とも表記する)と言うそうだ。
知人でお茶の栽培・製造・小売業(5店舗)を経営するAさんは、60歳
になった時、長男(当時35歳)へ事業承継をした。Aさんは業界組合の
役員等をしながら悠々自適の生活に入った。ところが、Aさんが75歳の
時、長男が事故で亡くなり、再び経営者として仕事をすることになった。
Aさんが再び経営者として商売を始めた時、栽培と製造は余り問題
なかったが、小売店の経営に違和感を持つようになった。15人ほどいる
従業員の労働意欲が低く、以前に比べて顧客との会話も少なくなって、
結果営業成績が低迷していたのである。
Aさんはコンサルタントの助言によって、店舗面積に余裕のある2店舗
に和風喫茶飲食コーナーを設け、毎週1回イベント(琴・ギター・笛等の
演奏会、地元特産品や趣味の手作り品の展示販売)を実施するように
なった。当初は客数や売上も伸びないで困ったが、徐々に地元の農家
や住民が感心を持つようになり、新しい馴染み客が形成出来た。顧客の
年齢構成も下がり、店舗の雰囲気が活き活きして来た。今、Aさんは
「疲れる」と言いつつも仕事を楽しんでいるようだ。