■■ Weekly Fax News 558 ■■
―――― ◆ 目 次 ◆ ―――――――――――――――――――――
(1)「 中小企業雇に追い風も ― 採用内定取消しに注意 」
(2)「 経営革新は自己革新から 」
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◆「 中小企業雇に追い風も ― 採用内定取消しに注意 」◆
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景気の悪化に伴う雇用不安が続いている昨今、比較的業績の良好な
中小企業では優秀な人材獲得のチャンスともくろむ会社も少なくない。
特に大卒予定者については、中小企業にとって思うように採用できな
い状況が続いていた。
昨今の景気の悪化により状況が一変したが、ここがチャンスと見て
新規大卒予定者の採用を行っている中小企業では内定の取消しといっ
た事態が生じないように注意が必要だ。従来より内定を辞退する学生
が少ないため、本来の採用予定数を大幅に超えて内定を出してしまう
会社もあり、安易な内定取消しは企業イメージの悪化の恐れもある。
これは職業安定法施行規則の改正が行われたことにもよるもので、改
正によりたとえば2年連続で採用内定取消しを行ったり、同一年度に
10名以上の者の内定を取消した場合など、厚生労働大臣が定める場
合に該当するときは企業名が公表されることになった。
採用内定者の内定取消しについて、労働契約が成立したと認められ
る場合は労働契約法第16条(解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、
社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したも
のとして、無効とする)に規定する解雇権乱用規定が適用されるため、
安易な対応はしないよう注意が必要だ。
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◆「 経営革新は自己革新から 」◆
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年頭にいくつかの計画を作ったが、気が付くとまたたく間に1ヶ月
が過ぎてしまった。最も困るのは昨年も一昨年も同じ思いを持ったこ
とだ。
世の中、経営革新が叫ばれている。しかし、計画認定を受けたと言
う話はよく聞くが、身近な会社がそれにより大きく躍進したと言う話
はあまり多く聞かない。経営革新は、根本的には経営者や社員各人の
自己革新によって実現するのではなかろうか。
自己革新とは、何か生産的な計画や改善を遂行するために、自分が
変えたいと思う事柄に挑戦することである。自分の悪い点を否定し、
言い訳を断ち切ることである。例えば、「酒を飲み過ぎる、今年は減
らそう」と計画しても、「でも、つきあいだから断れない」と言い訳
しては全く進展が無い。会社の経営革新も同様である。例えば、「下
請事業を縮小して、独自の新商品開発をする」と決めても、意思が強
くなければ「下請でもあれば何とかなるが、新商品開発は成功するか
どうか危ない」と躊躇し、実行の一日延ばしを続けてしまう。
人が一生懸命工夫して成功するか否か(努力が成果になること)は、
良いと思って決意したことを実行するかしないかに依ると聞いたこと
がある。自己革新(会社ならば経営革新)の成否は、正にこの通りと
考える。