■■ Weekly Fax News 561 ■■
―――― ◆ 目 次 ◆ ―――――――――――――――――――――
(1)「 労働力調査に見る雇用実態 ― 就業者前年比19万人減 」
(2)「 セルフ式スタンドの行方 」
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◆「 労働力調査に見る雇用実態 ― 就業者前年比19万人減 」◆
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総務省統計局では、就業・不就業の状況を把握するために世帯を対
象とした労働力調査を行っている。先頃公表された2008年におけ
る労働力調査結果を見てみよう。金融危機に伴う景気の悪化は雇用情
勢に大きな影響を与えており、内定取消しや派遣社員の契約切り、正
社員の整理解雇などが新聞でも取り上げられている。失業者の増加に
より就業者が減少、2008年における就業者数は前年比19万人減
となった。銀行による貸し渋りなどの影響をうけやすい自営業者は後
継者難や今後の業績が厳しいケースが増えており、年々その数は減少
している。バブル末期の1990年と比較すると約20年で271万
人も減少し、607万人となった。
一方、雇用者は年々増加しているが、いわゆる正社員ではなく、臨
時雇用者の伸びが顕著となっている。また、2002年に359万人
に達した完全失業者数は、その後毎年前年比減となっていたが、20
08年には前年比増に転じている。
なお、女性の社会進出が進んだことや夫の失業や伸び悩む所得を補
うために女性も家計を担うことが増えたこともあり、女性の就業者は
増加傾向にある。1990年と比較すると男性の就業者が16万人増
となったのに対して、女性の就業者数は120万人増となっている。
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◆「 セルフ式スタンドの行方 」◆
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ガソリンスタンドのセルフ化が日々普及しているが、消費者の利便
性を優先した店舗作りになっているところはまだ少ないようだ。導入
初期の頃は、セルフ式スタンドの売価は他店より少し割安であったが、
今日のように普及すると比較する店舗がほとんどなく、割安感も感じ
られなくなった。
セルフ式スタンドは人件費を抑制して、採算性を改善することを目
指したが、犠牲になったのは消費者という声もある。同じ値段であれ
ば、従来のように給油や窓の掃除をしてくれるスタンドの方がありが
たい。給油や精算にかかる時間もセルフ店の方が長い。一番気になる
のは、セルフ式によってスタンドに活気がなくなったことと安全性の
不安である(現場にあまり人がいない)。
そこで、セルフ化の改善として、敷地内に快適な喫茶室や休憩室を
設けたり、レストラン・美容室・コンビニを設けたりするようなスタ
ンドも目立つようになった。給油ついでに休憩や買い物等が出来るの
で、急いでなければ大いに便利な施設である。
セルフ式スタンドの多くは、カー用品を中心に物販店を兼ねるが、
新業態といった魅力のある商品を揃えた店舗はまだ少ないようだ。ド
ライバー(車所有者が多い)が求める品揃えと供給方法を開拓するこ
とがスタンドの生き残り策ではなかろうか。