■■ Weekly Fax News 604 ■■
―――― ◆ 目 次 ◆ ―――――――――――――――――――――
(1)「 昨年4~12月 4.2兆円 ― セーフティネット貸付大幅増 」
(2)「 良禽は木を択んで棲む 」
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◆「昨年4~12月 4.2兆円 ― セーフティネット貸付大幅増」◆
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日本政策金融公庫はこのほど、特別貸付制度「セーフティネット貸
付」の21年4~12月の9ヵ月間の融資実績(速報)が4兆2,2
16億円となったと発表した。20年度は年度全体(20年4月~2
1年3月の12ヵ月間)で2兆1,186億円だったので、9ヵ月間
で早くも前年度全体を大幅に上回り、その2倍近くに上がったことに
なる。19年度は年度全体(19年4月~20年3月の12ヵ月間)
で1兆2,172億円だった。
21年4~12月は、前年度同期との比較でも326%と、4倍以
上の大幅な伸びを示した。このうち4~9月の上半期は2兆8,72
2億円(前年度同期比395%増)、10~12月の第3四半期は1
兆3,493億円(同238%増)だった。
セーフティネット貸付は、経営環境の悪化に伴い資金繰りに困って
いる中小・小規模企業や農林漁業者を支援する制度。同制度について
は、21年12月8日に閣議決定された「明日の安心と成長のための
緊急経済対策」(21年度第2次補正予算)で、取扱期限の延長や雇
用維持・拡充対応の金利引き下げ強化などの対策が盛り込まれた。同
公庫は、今後もセーフティネット機能を発揮し第2次補正予算が成立
すれば、中小・小規模企業や農林漁業者に対しさらなる支援措置を講
じていくとしている。
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◆「 良禽は木を択んで棲む 」◆
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失業者が増加する傾向にあり、職探しに苦労している人が大勢いる。
たとえ学歴や能力が高くても、思うような職を獲得できない状勢で、
職種や待遇に妥協しながら就職する者も多いようだ。では、会社にと
っても本当に有利な環境にあるのだろうか。
X社(婦人服小売業、従業員20人)は駅前立地でチェーン店5店
を経営している。従来は核になる人材(店長)がなかなか採用出来ず、
店長以外はほとんどパート社員で我慢していた。ところが、近年1年
は従業員を募集すると求人数の5~10倍くらい応募がある。応募者
の中には一流の店舗に勤めていた経験者もいて、なぜ当社のような無
名店舗に感心を持つのか不思議に感じていた。
このX社A社長からの経営相談は、「最近入社する人は、優秀な人
ほど簡単に退社してしまう」というものだった。退社した人の履歴書
を見せてもらうと、学歴も職歴も立派で、同業他社も欲しがる人材で
あった。退職者は取りあえずX社に就職して、希望通りの就職活動を
続けていたようだ。
「良禽は木を択んで棲む」(出典は『三国志』)というが、人材と
職場はバランスがとれないと長続きしないようだ。A社長は応募者の
性格や能力を観察して、一番を採用するよりも、当社の人材レベルや
雰囲気にバランスする人を採るように改めた。