■■ Weekly Fax News 603 ■■
―――― ◆ 目 次 ◆ ―――――――――――――――――――――
(1)「 協会けんぽの保険料率 ― 引き上げで負担増に 」
(2)「 山を張る 」
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◆「 協会けんぽの保険料率 ― 引き上げで負担増に 」◆
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雇用環境の悪化は健康保険財政の悪化につながっている。これは、
保険料のもととなる賃金の伸び悩みや失業などによる被保険者の減少
により、保険料収入自体が大きく減少している割に、医療費の支出が
増加し続けていることなどが大きな原因となっている。
中小企業の会社員などが加入する協会けんぽでは、そのような状況
を受け、今年4月から保険料率を引き上げる方針を明らかにしている。
平成21年度末における単年度の赤字額は6,000億円、準備金積
立残額は4,500億円となるため、大幅な赤字となる見通しで、財
政改善のためにも保険料率の大幅な引き上げが必要となっている。
このため、現在全国平均8.2%の保険料率を9.3%台に引き上
げるほか、介護保険料率についても1.19%から1.5%へ引き上
げる予定だ。新しい保険料率は一般の被保険者の場合は3月分(4月
納付分)から、任意継続被保険者の場合は4月分から適用される。
協会けんぽでは、月収28万円の場合の増加額は労使合計で月額約
3,200円増、年額約4.2万円増(ボーナス分を含む)としてお
り、仮にそのような社員が100人所属している企業では、会社負担
は年間210万円程度増えることとなる。
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◆「 山を張る 」◆
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「近頃何かいい話はありませんか」相手かまわず、このように聞き
回る人が皆様の周りにはいませんか。
よく学校の定期テスト等のとき、どんな問題が出るのか近くの友達
に尋ねたり、自ら「山を張って」勉強したりする。この際大事なこと
は、山を当てる為には優秀な友達に聞くことだと言う。実は優秀な友
達もテストのときは山を張って、これがほとんど的中する。日頃から
しっかり準備していて、何がポイントであるかを知っているからであ
る。日頃勉強していない者が独自に山を張っても当たらないのである。
会社の経営計画等も同様で、どんな分野や商品が成功するか、どん
な人が役立つ人脈になるか、どんな場所に出店したら儲かるか等、戦
略策定や優先順位の決定には、慎重に山を張ることが必要である。大
切なことは、いい加減な予想ではなく、日頃の情報収集や有能な人達
との交流によって、山が当たる確立が高まるということである。
山を張ると言っても、結局自らが行動して情報収集力増強に努めた
り、その分野で最も有能な人物を訪ねて指導を求めたりして初めて、
時流に乗って山を当てるという報酬が得られるのであろう。日頃の地
道な努力があってこそ、山を張ること(経営戦略はその典型)に意義
があるようだ。