■■ Weekly Fax News 614 ■■
――――◆ 目 次 ◆―――――――――――――――――――――
(1)「 労働者派遣法 ― 改正案が閣議決定 」
(2)「 風習の変化とサービス業 」
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◆「 労働者派遣法 ― 改正案が閣議決定 」◆
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改正労働者派遣法案が閣議決定された。政府は夏に予定されている
参議院議員選挙前に成立させることを目指している。
改正案では、製造業派遣や仕事がある時にだけ派遣会社と雇用契約
を結ぶ「登録型派遣」を原則的に禁止するなどの内容となっている。
また、派遣先企業が契約期間を超えて派遣労働者を受け入れるなど
の違法行為をした場合、企業と派遣労働者との間に直接の雇用関係が
あるとみなして労働者を保護する規定なども盛り込まれている。一方、
労働政策審議会で労使合意がなされていた派遣社員の事前面接の解禁
は見送られることになった。
実際の改正法施行については、影響が大きいこともあり、製造業派
遣については最長3年、登録型派遣は最長5年の猶予期間が設けられ
る見込みだ。
すでに大企業を中心に製造業各社では、本改正を見越した動きを活
発化させており、派遣社員から契約社員等の直接雇用への切り替えを
進めている。中小規模の製造業においても、改正法施行が猶予されて
いる間に対応を検討する必要があるだろう。
今回の改正により、約44万人の派遣社員が禁止措置の対象となる
と見込まれているが、それらの労働者が直接雇用されるかどうかは不
透明な状況だ。
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◆「 風習の変化とサービス業 」◆
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結婚式や葬儀等の儀式を自宅でやらなくなった。地方に住む筆者か
ら見れば、結婚式は昭和30年代まで、葬儀は昭和末頃まで、自宅で
行う人が多かったような気がする。自宅が狭くて出来ないという理由
もあるが、なぜ自宅でしなくなったのか、結婚式(儀式と披露宴)を
例に想像してみよう。
(1)儀式の挙げ方を知っている人が少なくなった。居ても、依頼す
ることが面倒だ
(2)料理の手配をするが、「仕出し」と手料理となり、見栄えや味
に自信がない
(3)テレビや雑誌等でシャレた演出を見るようになったが、結婚式
場でなければ実施出来ない
(4)式場ですれば、招待客は勿論、結婚する本人とその家族もお客
様でいられる
(5)式場には時間制限があるので、予定通りに進行できる。つまり、
お手軽に終了出来る。
以上のような状況は葬儀にも当てはまり、現在は各地域に立派な施
設ができて、業者任せで進行する儀式が増えている。ところで、関係
業者の将来予測はどうか。風習に対する人の行動や考え方は不変では
なく、いつの時代も他とは違う流れが出てくるものである。「身内だ
けでやる」「小規模で良いから、自分は自宅で行う」「自分は儀式を
やらない」等の懸念がある。特に、風習に関係するサービス業は、長
い先の変化を予測しながら運営する商売だ。