■■ Weekly Fax News 615 ■■
――――◆ 目 次 ◆―――――――――――――――――――――
(1)「 低調な新卒採用 ― 調査開始以来最低水準 」
(2)「 外国人社員の採用方針 」
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◆「 低調な新卒採用 ― 調査開始以来最低水準 」◆
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文部科学省と厚生労働省の発表によると、平成22年3月卒業予定
の大学生の就職内定率(2月1日現在)は80.0%(前年同期比6.
3%減)となり、調査を開始した2000年以降で最低の内定率とな
った。男女別では男子学生の内定率は80.1%(前年同期比6.4
%減)、女子学生は79.9%(同6.3%減)となっている。また、
大学別では国公立大学は86.9%(同3.3%減)、私立大学は7
7.6%減(同7.5%減)となった。
実際、大企業ではこれまで1,000人単位で予定していた新卒採
用人数を大幅に減少させたり、採用自体を見送るなどしているため、
求人倍率も低調な状況だ。
一方、中小企業では比較的業績のよい企業を中心に、この機会に多
くの新規学卒者の採用を予定している企業も少なからずあったが、予
定していた採用人数を確保できないケースが頻発している。
このミスマッチは学生の大企業志向が強すぎることが大きな要因で
あることは間違いないが、中小企業側も福利厚生などの内部体制を整
えて、学生にさらにアピールする必要があることも事実だろう。
大企業の採用が縮んでいる状況は中小企業にとっては大きなチャン
スとなるため、好機を活かせるよう対応を考えたい。
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◆「 外国人社員の採用方針 」◆
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家族で伊豆へ旅行した。春の風景を楽しんだが、一番印象に残った
事は泊まったホテルの仲居さんが全員男性であったことだ。接客の言
葉遣いや仕事の動作がごく自然で、ホテル周辺の観光知識も豊富だっ
た。
近年ますます男性の職場に女性が進出している。ところが、反対に
従来は女性中心であった職域に男性が進出している。例えば病院へ行
けば看護師も既に男女混在になり、美容師等も男性が増えている。
さらに、今や男女別の職域勢力の変還に驚いている場合ではない。
飲食店や製造会社は外国人社員が増加している。最近は国の政策もあ
って、老人介護施設や学校にも外国人の職員が目立つようになった。
現在、社員募集広告には男女差別が禁止されているが、将来は国籍
差別の採用が問題になるかもしれない。経営者の採用意識として、こ
れまでは男女別・年齢別・学歴別等の差別が問題になることが多かっ
た。最近は、社員募集をしたところ外国人の応募があって驚いた(又
は採用すべきか否か迷った)という話を時々聞くようになった。
今後は社員を募集するに当たって、外国人社員の採用方針や運営基
準(外国人を積極的な採用の可否、外国人の人数割合、採用する職種
や資格、地位・給与の待遇、教育方法等)を持つことが必要になろう。