■■ Weekly Fax News 688 ■■
――――◆ 目 次 ◆―――――――――――――――――――――
(1)「 大震災及び円高へ対応 ― 中小企業資金繰り支援策 」
(2)「 決断の理由 」
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◆「 大震災及び円高へ対応 ― 中小企業資金繰り支援策 」◆
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中小企業庁はこのほど、東日本大震災及び円高の影響を踏まえ、平
成23年度下半期のセーフティネット保証5号の対象業種を、原則全
業種(82業種)とする措置等を講じることとした。
セーフティネット保証5号は、平成23年度上半期に引き続き原則
全業種(82業種)を対象に実施。また、円高の影響によって急激に
売上高等が減少している中小企業者を対象に、セーフティネット保証
5号の利用要件を緩和(※原則として最近1ヶ月の売上高等が前年同
月比10%以上減少しかつその後2ヶ月を含む3ヶ月間の月平均売上
高等が前年同期比で10%以上減少見込みの中小企業者を追加)され
る。
併せて、「東日本大震災復興緊急保証(※東日本大震災によって直
接又は間接被害(風評被害を含む)を受けた中小企業者を対象として、
信用保証協会が借入額の100%を保証(一般保証とは別枠)する制
度)」及び「東日本大震災復興特別貸付(※東日本大震災によって直
接又は間接被害(風評被害を含む)を受けた中小企業者を対象として、
既存の貸付制度に比べて、金利や貸付期間、措置期間等を優遇した貸
付制度、本政策金融公庫及び商工組合中央金庫が平成23年5月23
日から貸付けを実施)」も、下半期継続して実施される。
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◆「 決断の理由 」◆
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人が何かを決める理由は案外曖昧である。例えば、昼食にソバを食
べた理由を聞かれたとしても大抵は漠然としている。今の配偶者と結
婚した理由を聞かれても、明確に答えられる人は少ないようだ。
中国の歴史書を見ると、戦争をする際には亀甲を焼いてそのヒビの
形(兆という字の由来)で決断したそうだ。時には、人事の進退や病
人の治療法を祈祷師に任せたり、結婚式の日取りを大安に求めたりす
る。
さて、経営相談に乗っていて痛感するのは、多くの経営者が明確な
理由なく重要な決断をしていることである。見聞例として、「花屋を
開業するのはなぜ?―生け花を習っているので」「A駅前で居酒屋を
始めるのは?―昔からA駅周辺に酔っぱらいが多かったので」「-な
ぜB氏を役員登用したか?―私の命令を一度も拒絶したことがない」
「なぜC市に工場を建設?―先祖様がC藩の藩士だった」などを聞い
た。例外はあるが、重要な決断はその理由や動機等を文書にして、身
内や社員に発表して説明した方がよい。大抵の開業計画書の様式に開
業の動機欄があるが、一番大事な事柄である。その効果には、その遂
行に忍耐力がつく、理由なく撤回し一日延ばしをしない、経営責任を
他人に転嫁しない、失敗の原因や改善策が掴みやすいがある。