■■ Weekly Fax News 690 ■■
――――◆ 目 次 ◆―――――――――――――――――――――
(1)「 所得税・消費税調査状況 H22事務年度分 ― 国税庁 」
(2)「 常識にとらわれない 」
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◆「 所得税・消費税調査状況 H22事務年度分 ― 国税庁 」◆
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国税庁はこのほど、所得税及び個人事業者の消費税について、平成
22事務年度に実施した調査等の状況を発表した。
所得税について、申告漏れや計算誤り等の把握・是正を目的とした
実地調査や接触は69万4千件実施され、うち非違があったのは45
万6千件。実地調査による申告漏れ所得金額は計6,013億円(前
事務年度6,440億円)、追徴税額は995億円(同1,239億
円)であった。風俗業や廃棄物処理業等に高額の申告漏れが目立った。
また譲渡所得に係る調査4万3千件では2万7千件で非違があり、申
告漏れ所得金額は計1,720億円となった。
国税庁ではさらに、以下の対象に関して特に積極的な調査を実施し
た。
○金地金等にかかる譲渡所得調査:申告漏れ所得金額61億円
○いわゆる富裕層への対応:申告漏れ所得金額500億円、追徴税額
149億円
○高額・悪質と見込まれた無申告者:申告漏れ所得金額1,529億
円、追徴税額166億円
○海外取引を行っている者:申告漏れ所得金額575億円
○インターネット取引を行っている者:申告漏れ所得金額312億円。
一方、消費税に関しては9万8千件の調査等が行われ、非違は6万
7千件、追徴税額は253億円であった。
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◆「 常識にとらわれない 」◆
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ある飲食店の店主から、こんな面白い話を聞いたことがある。初め
て消費税が導入されたとき、1円玉と5円玉のおつりの準備と受渡に
戸惑ったことがある。そこでおつりを渡すとき、10円未満は切り上
げて渡すことにした。お客は喜び、レジでの対話の材料にもなった。
おつりは計算通り渡すという常識にとらわれないアイデアである。
小売店の接客マニュアル等も大体礼儀作法の常識に従って規定され
ているが、とらわれ過ぎて弊害が生まれることがある。「いらっしゃ
いませ」等の接客用語を正確に発声する、お客様といつも笑顔で接す
る、商品の説明を懇切に行う等があるが、これらにとらわれ過ぎて失
敗する店員が珍しくない。例えば、何気なく入った店で商品を眺めて
いたところ、勢いよく店員から挨拶をされて他のコーナーに逃げたり、
店から出てしまったことがないだろうか。また、AかBか商品選択に
迷っている時、突然現れた店員から「今はAが断然人気です。つまり
・・・」とマニュアル通り懇切に説明されて面食らってしまうことも
ある。各分野の常識や規定は重要で、一般に有益であるが、とらわれ
過ぎれば害がある。反対に常識を覆して商売のアイデアを工夫したり、
極端な場合は新しいサービスや商品開発をしたりすることもあり得る。