■■ Weekly Fax News 705 ■■
――――◆ 目 次 ◆―――――――――――――――――――――
(1)「 会社の負担分控除の対象外 ― 受領した保険金の取り扱い 」
(2)「 仕事の習慣を見直す 」
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◆「 会社の負担分控除の対象外 ― 受領した保険金の取り扱い 」◆
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会社が保険料の半分を支払い、他の半分は会社からの貸付金で支払
った養老保険契約が満期となり、その会社の代表者らが満期保険金を
受け取った。代表者らは所得税の申告にあたり、支払った保険料の全
額が所得税法第34条2項にいう「その収入を得るために支出した金
額」に当たるとして、一時所得の金額から全額を控除して確定申告を
したところ、税務署長から会社が支払った分はこれに当たらないとし
て更正処分と過小申告加算税賦課決定処分を受けた。この処分の妥当
性が争われた上告審で最高裁第2法廷(須藤正彦裁判長)は、代表者
らの主張を全面的に容認した原判決を全員一致で破棄した。一審の取
り消し請求を容認した部分をいずれも取り消し、同請求をいずれも棄
却。その他の部分は福岡高裁に差し戻した。会社は負担した分につい
ては損金処分し、貸し付けた分については貸付金として経理処理して
いた。最高裁は、一時所得にかかわる支出が所得税法34条2項にい
う「その収入を得るために支出した金額」に該当するためには、それ
がその収入を得た個人において自ら負担して支出したものといえる場
合でなければならないとの解釈を示し、会社が支払った保険料につい
ては、保険料を自ら負担して支出したものとはいえないと指摘した。
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◆「 仕事の習慣を見直す 」◆
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よく耳にする言葉であるが、良い習慣は努力無しには身に付かない
が、悪い習慣は知らぬ間に身に付くと言われる。
まず仕事をする上で悪い習慣とはどんな行為であろうか。例えば、
朝の仕事の着手について考えてみる。始業時刻になってもダラダラと
新聞を読んでいたり何となく同僚と雑談をしたりしている、同じく始
業時刻になって初めて今日の予定は何かと考える、上司が突然会議を
招集して部下の予定を乱す、等がある。反対に、午前中の時間の使い
方で良い習慣を考えてみる。仕事に優先順位を付けて大事な仕事は朝
のうちに着手する、一日延ばしをしたくなるような不快な仕事は朝一
番で済ます、等がある。
仕事上良い習慣を身につけるコツとして、次のような手段を薦める。
(1)日頃から見習いたいと思うような人の習慣を真似る
(2)すると決めたら、細かい事は気にせず気を入れてすぐに取りか
かる(例えば礼状ハガキを出す場合、文章や字の優劣、長さは
気にしない。筆者は時に5行程で書く)
(3)自分にとって本当に大事な物事は何かを明確に自覚する。健康
の維持、金銭の節約、豊かな人脈、仕事のやりがい、専門知識
の確立等、人により区々であろう。
守ろうとする自覚が明確であれば、良い習慣が身に付いて、悪い習
慣は減っていく。