■■ Weekly Fax News 816 ■■
――――◆ 目 次 ◆―――――――――――――――――――――
(1)「 今年の新入社員は意外と『熱い』ゆとり世代? 」
(2)「 自分を磨く人に付いていく 」
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◆「 今年の新入社員は意外と『熱い』ゆとり世代? 」◆
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一般的に1987年4月2日から2004年4月1日までに生まれ
た層を「ゆとり世代」と呼んでいる。すでに社会人として活躍してい
る世代を含んでいるが、実際のところ、このゆとり世代という表現に
は常にネガティブなイメージがつきまとっているといっても過言では
ないだろう。
しかし、株式会社マイナビが公表した2014年4月入社の新入社
員を対象としたアンケートでは、90%超の新入社員が出世したいと
回答するなど、従来のイメージとは異なる意外な熱さをみせている。
また、仕事をしていく上で重要と思うこと、1位が「良好な人間関
係」、2位が「挑戦」となった。ちなみに、去年の調査では2位は
「楽しさ」だった。一方、30歳時点での理想の年収は400万円台
が1位、500万円台が2位、300万円台が3位だったが、300
万円台、400万円台と回答した率が前年より減少しているのに対し、
500~800万円台の回答は前年より増加している(900万円台
はほぼ横ばい)。
アンケート結果からみると、今年の新入社員はイメージしているゆ
とり世代とはまた違う一面があるようだ。持っている熱さという潜在
能力をいかに引き出すか、職場での指導力などが求められるだろう。
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◆「 自分を磨く人に付いていく 」◆
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職人が自分の仕事を上手にやろうとすれば、真っ先にその道具を研
ぐものである。職人に限らず、人は何かを人並み以上に上手に遂行し
ようとすれば、自分の持ち味を発展させるような努力が求められる。
X社(宝飾品小売業、社員30名)のA社長は、同種の店舗に20
年間勤務して独立した努力の人である。勤務中から宝石類の技術・知
識、鑑定法、査定法、情報収集法、販売手法等を積極的に学び、独立
後は独自の社員教育を徹底的に推進している。例えば、宝石の基礎を
学びたい社員には専門学校へ通学させたり、全社員対象に毎月1回定
期的に講師を招いて講習会を開いたりしている。また、A社長や幹部
が仕入・展示会・視察等に出張する時には、経験を積む為に一般社員
を連れていく。もちろん、X社の教育方針を喜ぶ社員と重荷に感じて
嫌う社員の両方いる。しかし、X社に定着するのは喜ぶ社員なので、
在籍者のほとんどはこの教育方針を積極的に受入れている。意欲的な
職人が技能の高い人や自分を磨く努力をしている人に寄り添うように、
前向きな社員はX社の教育方針に従うことが自分を磨ぐ努力と考えて
いる。社員たちは、技能向上に率先して努めているA社長をツキのあ
る人と評価し、その人に付いて自分を磨くことが大切と考えている。