■■ Weekly Fax News 843 ■■
――――◆ 目 次 ◆―――――――――――――――――――――
(1)「 社会保障・税番号制度でHP ― 国税庁が開設―閲覧可能に 」
(2)「 経営者の苦労と喜び 」
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◆「社会保障・税番号制度でHP ― 国税庁が開設―閲覧可能に」◆
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国税庁はホームページ(HP)に「社会保障・税番号制度について」
を開設した。HPにアクセスすればいつでも閲覧が可能。HPは「社
会保障・税番号制度の目的」「今後の導入スケジュール」「社会保障・
税番号制度の概要」「国税庁の取組」「社会保障・税番号制度の概要
について、簡潔に知りたい方へ」「よくある質問(FAQ)」「税務
関係書類への番号記載時期を知りたい方へ」「関係法令」「他省庁へ
のリンクはこちら。」―の9項目で構成されている。
国税庁はHP上で「個人番号については、まずは社会保障分野、税
分野などに利用範囲を限定して導入される。一方、法人番号について
は、広く一般に公表されるものであり、官民問わず様々な用途で活用
が可能」と明記した。同制度の導入スケジュールは、27年10月か
ら個人番号・法人番号の通知、28年1月から順次、社会保障、税、
災害対策分野で利用を開始する。税分野での利用は「番号法整備法」
に基づき、所得税については28年分の申告書から、法人税について
は28年1月以降に開始する事業年度に係る申告書から、法定調書に
ついては同年1月以降の金銭等の支払い等に係るものから、申請書等
については同年1月以降に提出すべきものから個人番号・法人番号の
記載が開始される予定。
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◆「 経営者の苦労と喜び 」◆
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寺田寅彦の随筆に、次のような一節がある(『柿の種』岩波文庫)。
「鳥や魚のように、自分の眼が頭の両側についていて、右の眼で見る
景色と、左の眼で見る景色と別々にまるでちがっていたら、この世界
がどんなに見えるか、そうしてわれわれの世界観人生観がどうなるか」
同様に、人が何かを観察する場合も、同じ物でも見る部分や方向によ
って全く違う感想を持つだろう。A社長(居酒屋経営)の口癖は、
「経営者はつまらない」である。理由を聞くと、「従業員に毎月払う
賃金で苦労し、やっと役に立つ従業員になるとすぐ辞める」等と言う。
また、B店主(中華料理店経営)は、「経営者ほど得な生き方はない」
が口癖である。理由は、「定年が無い。他人に給料が払える。商売の
方法を自分で決められる。毎年、所得は自分の物になる」等である。
同じような苦労であっても、例えば従業員に給料を払う時、単に苦痛
と思う経営者もいれば、今月も無事に払えて幸せと喜ぶ経営者もいる。
有能な従業員が退職して独立した時も、部下に見切りを付けられたと
悲観する経営者もいれば、自社の従業員レベルの高さに誇りを持つ経
営者もいる。経営者の苦労と喜びは、同じ場面でも見る部分や経営ビ
ジョン(展望)の方向等によって全く違う感想を持つことになる。