■■ Weekly Fax News 845 ■■
――――◆ 目 次 ◆―――――――――――――――――――――
(1)「 小企業の3割で従業員が不足 給与上昇の要因に―日本公庫 」
(2)「 人材育成における素直な心 」
―――――――――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――――――――
◆ 「 小企業の3割で従業員が不足 給与上昇の要因に―日本公庫 」◆
―――――――――――――――――――――――――――――――
日本政策金融公庫総合研究所が7~9月に実施した小企業の雇用に
関する調査結果によると、現在の従業員数が最近の営業状況に照らし
て「不足」と回答した企業の割合が30.3%と、前回調査(25年
7~9月期)から3.2ポイント上昇した。業種別にみると、従業員
の不足感は情報通信業が最も高く、次いで運輸業、建設業の順。
また、従業員の給与水準が1年前と比べて「上昇」したと回答した
企業は21.0%。上昇した背景をみると、「人材の定着・確保」と
した企業の割合が65.8%と最も高かった。従業員数が1年前と比
べ「増加」したと回答した企業の割合は10.3%で、前回の調査で
今後の方針として「増加」させると回答した割合(16.3%)を下
回った。今回の調査で今後の方針として「増加」させると回答した
企業の割合は前回調査を上回る19.4%だった。業種別にみると、
従業員の不足感が強い情報通信業、運輸業、建設業で「増加」の企
業の割合が高かった。給与水準が上昇した背景として「人材の定着・
確保」と回答した企業の割合を業種別にみると、運輸業が78.6%
と最も高く、次いで情報通信業(75.0%)、建設業(69.7%)
の順。「人材の定着・確保」と回答した企業の割合が高い業種は、
従業員の不足感が強い業種と合致する。
―――――――――――――――――――――――――――――――
◆「 人材育成における素直な心 」◆
―――――――――――――――――――――――――――――――
最近、幕末の志士として吉田松陰と並んで有名な橋本左内が書いた
『啓発録』という本の一端を読む機会があった。橋本左内が15歳の
時の著作だと言う。このような人物の共通点は、幼少時から毎日大人
の指導を受けて、大学・論語・易経等の素読をしたり、剣術の稽古を
したり、言われたことを従順に実行している。この素直な心ほど人間
の発展をもたらすものはない。
さて、職場の実習や社員教育等において、上司・先輩の指導や指示
に従順ではない者が一部いる。「しかし、この場合は」「前の職場で
はこれと違い」「理屈は分かるが実際は」等と反抗して、指導や指示
に従ってためしにやってみようとしない。このような者は職務能力の
進歩が遅い(又は経験年数が長い人ほど、悪い習慣を積み重ねる)。
特に初心者は上司・先輩の指導や指示に服従することを学ぶ必要があ
る。この服従は恥でも、怠慢でもない。服従によって、人は他人の長
所を学んで自己の短所を補う時機がある。たとえ心情は楽しくなくて
も指導・指示通り従順に働いて経験を積むことが自己の発展につなが
るのである。素直に実行した後で、意見や反論があれば堂々と述べ、
気づいたアイデアがあれば提案すれば良い。おそらく、上司・先輩か
ら有用な意見・提案という評価を得るであろう。