■■ Weekly Fax News 851 ■■
――――◆ 目 次 ◆―――――――――――――――――――――
(1)「 退職後の健康保険利用について ― 注意喚起が必要 」
(2)「 仕事の能率的時間帯 」
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◆ 「 退職後の健康保険利用について ― 注意喚起が必要 」◆
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社会保険と雇用保険の大きな相違点の1つが資格喪失日だ。雇用保
険は退職日に資格を喪失するが、社会保険は退職日の翌日が資格喪失
日だ。そのため、退職者が退職日の翌日も在職時の健康保険証が利用
できると勘違いするケースがある。もちろん、退職日の翌日どころか、
しばらく使用するなど、意図的な不正も多い。
在職時の健康保険証は退職日までしか使用できない。そのため、退
職日の翌日以降に保険証を利用した場合は協会けんぽ等の保険者から
返還請求を受けることになる。一般的には数万円程度の少額の債権で
あり、保険者も本気で回収しないのではないかとたかをくくる退職者
も少なくないが、これは大きな誤りだ。
協会けんぽではそのような不正な健康保険の利用については、返還
請求を行う。これに応じない場合、裁判所への支払催促申立てや少額
訴訟等の法的措置、さらには強制執行による回収を行っている。平成
25年度には510件だった法的手続きは26年4月から11月時点
ですでに794件に達している。財政的にも不正行為を看過できるほ
ど、保険者ものんきな状況ではない。そのような不正行為は健保財政
を悪化させ、いずれ労使双方の負担に跳ね返る。企業も退職者に注意
するよう促したい。
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◆「 仕事の能率的時間帯 」◆
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朝の仕事は一般に何から始めることが能率的か。おそらく、特に経
営者や管理者は優先的に着手すべき仕事の理想像と現実の違いに悩ん
でいるのではなかろうか。
心掛けとしては、始業時間になったらその日重要な仕事と優先的に
取組み、雑務的な仕事の時間は後回しにしたいであろう。人は普通午
前中(特に10時頃)の活力が強いと言われるから、始業から2時間
くらいが勝負となる。ところが、現実は朝の仕事は前日の残務処理や
関係者との連絡や調整にかなりの時間を費やすことになる。日によっ
ては、午前中全部が潰れることもある。午後重要な仕事に取り掛かっ
ても疲労感や眠気が出て活気が無く、午後3時頃は人が一番疲労を感
じる時間帯となる。
仕事を能率的に遂行する手法としては、朝一番で最重要な仕事に取
り掛かり、雑務的な仕事は休憩時間や隙間等で処理すれば良い。難し
い仕事の合間に雑務をしたり、頭を使う仕事の合間に身体を使う仕事
をしたりしてリズムを持たせる。重要な仕事の着手が昼下がりになる
ような習性は改めるべきである。なお、始業とともに重要な仕事に着
手する習性は、職場ぐるみで実行すれば容易に実現出来るであろう
(例えば、始業直後や午前中に無闇に会議や打合せ会等を入れない)。