■■ Weekly Fax News 861 ■■
――――◆ 目 次 ◆―――――――――――――――――――――
(1)「 他人ごとではない ― 年金記録のトラブル 」
(2)「 一途に打ち込む 」
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◆「 他人ごとではない ― 年金記録のトラブル 」◆
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普通に会社勤めをし、厚生年金保険料を支払っていたつもりでも、
実際問題としてその期間の記録がつながっていないことがままある。
マスコミでもさかんに報道されているが、この年金記録のトラブルを、
どこか他人ごとのように受け取っている人も少なくない。
しかし、かつて転職をしたことがある、一度自営等の第一号被保険
者になったことがある方などについては、かなりの確率で記録の漏れ
が発見されている。そろそろ年金の受給年齢に達しようかという人は
一度、年金事務所で記録を確認してみた方がいいだろう。企業側とし
ては、高齢者の給与設定について、年金、雇用保険の継続給付、そし
て給与の三本立てで考えたいところだ。そのため、年金記録の不備に
より、従業員の年金額が変わってしまうようでは給与設計上、問題が
生じる。少ない年金額を元に多少高めに給与を設定し、その後で記録
漏れがわかり年金額が増えたとしても、それを理由に給与を下げるの
は困難だ。
定年前くらいに、企業としても従業員に年金記録の確認を促してみ
てはどうだろうか。記録漏れにより本来より少ない年金を生涯受け取
る不利益を考えれば、従業員にとっても損のない話だろう。月額数万
円程度増えるケースはままある。
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◆「 一途に打ち込む 」◆
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自分に合った仕事が見つからないと思い悩んで、むやみに転職を繰
返す人がいる。自分の天職を追及するあまり、やがて就職活動も止ま
ってしまう人もいる。そもそも、天職とは、長く一つの道に打ち込む
ことによって形成される。「一を以てこれを貫く」(出典は『論語』)
と言うが、一途に打ち込んで独自の業務分野を築く企業もある。X社
(リサイクルショップ)は、現社長Aの父親が昭和30年代に創業し
た。Aは大学卒業とともに父親の手伝いを始めたが、当時は中古品を
何でも扱う古物商で、若者の仕事としては夢が持てなかった。10年
くらいは、自分がしたい仕事が分からなかったので、仕方なく親の仕
事をしているという意識だった。この意識は父親の死によって大きく
変化した。いざ自分で経営してみると、買取り価格の決め方・接客態
度・宣伝の媒体等によって業績が大きく違うことに気づいた。これま
では散らかっていた店頭・店内の掃除や陳列の整理に力を入れると、
来店客や売上が自然に増えた。その後、X社は時流に乗って、宝飾品
や海外ブランドを戦略的に扱って地域一番店となった。「仕事は長年
一途に打ち込み、商品や知識が身体の一部になったと思えるようにな
れば天職になったと言える」と、最近のAは仲間や従業員に話してい
る。