■■ Weekly Fax News 864 ■■
――――◆ 目 次 ◆―――――――――――――――――――――
(1)「 過労死等を巡る我が国の労働環境年間総労働時間 」
(2)「 忙しい人は工夫する 」
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◆「 過労死等を巡る我が国の労働環境年間総労働時間 」◆
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平成26年11月、過労死等防止対策推進法が施行されたことは記
憶に新しい。厚生労働省では、今夏に過労死防止対策大綱をまとめる
予定で、先般、その骨子案が公表された。
骨子案を見る前に、まず現状の我が国における労働環境を整理して
おきたい。過労死はその文字の通り、労働時間が長い、労働内容が過
酷である等による過労が原因で死に至る。パートタイム労働者を含め
た年間総労働時間 は、ゆるやかに減少しており、平成24年には1,
765時間となっている。フランスの1,402時間と比較すればま
だ高水準ではあるが、イギリスが1,637時間、アメリカが1,7
98時間であることを考えれば、他国と比して著しく長時間とは言え
ないだろう。しかし、この数字は若干恣意的な要素があり、パートタ
イム労働者を除いた一般労働者の総労働時間は2,000時間を超え
ている。平成21年に2,000時間を割り込んだことがあったが、
過去20年以上この水準が続いている。これだけ長期にわたって総労
働時間が固定されていることを鑑みると、ちょっとした施策で劇的な
変化が起きるとは考えにくいだろう。問題の本質は根深いことをまず
理解するところからスタートする必要があるのではないか。
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◆「 忙しい人は工夫する 」◆
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頼み事は忙しい人に頼めという言葉がある。頼み事(仕事も同様)
は暇で時間に余裕がありそうな人ではなく、忙しく活発な人を探して
依頼すべきと言われる。
そもそも、ある程度の忙しさがなければ、時間の使い方や仕事の要
領を工夫する気にならない。一般に、忙しい人は日頃から時間の使い
方を工夫し、緊急の用件にも応じられる心掛けをしている人が多い。
依頼事を首尾よく遂行している人は、例えばこんな時間の工夫をして
いる。
(1)毎朝5時に起きて、出勤までの時間を体操・趣味・読書(本・
新聞等)・文書作成等に使っている。
(2)予定表や手帳を常に身に付けて、突然の仕事に応じられる時間
(週に半日程)を用意している。
(3)勤務は原則残業を入れず、夜間は出来るだけ自己の自由時間を
確保する。
(4)私的な交際等は半分受諾し、翌日の勤務や睡眠時間に影響する
ような交際は極力しない。
(5)不都合な長電話が掛かってきた場合に備え、サインで同僚の協
力を願う(来客を告げてもらう等)。当然、自ら電話を掛ける
時は手短にする。
人は、元気に活動している者に惹かれる。繁盛している店舗とは、店
員が忙しく立ち働いて賑わっている様子に惹かれて、客が来店するこ
とである。忙しい事は、工夫次第で取り柄になる。