■■ Weekly Fax News 428 ■■
――――◆ 目 次 ◆―――――――――――――――――――――
(1)「 社会保障番号 ― 導入目指す動きが浮上 」
(2)「 貸しを作る 」
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◆「 社会保障番号 ― 導入目指す動きが浮上 」◆
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政府の“納税者番号”導入を目指す動きが活発化してきた。
今回は、「社会保障番号」導入案として浮上してきている。与謝野
経済財政相は、小泉首相の意向を受けて、6月7日の経済財政諮問会
議の席上、「社会保障番号の導入を検討する関係省庁連絡会議を設置
する」とした考えを表明したほか、7月にまとめる「骨太の方針」に
「社会保障番号の導入の可能性を検討する」とした文言を盛り込むと
する意見調整も行った。この連絡会議には、厚生労働省、総務省、国
税庁などが参加する見込みだ。社会保障番号制には「国民に番号を割
り振って社会保障の給付や負担の状況を管理するのが狙い」とされて
いるが、「将来は、納税者番号制度にもつなげる思惑もある」とされ
ているものである。「納税者番号制度」については、政府税制調査会
が平成14年6月の「あるべき税制の構築に向けた基本方針」の中で
「近年における経済取引の国際化や情報化・電子化の急速な進展に見
られるように、納税者番号制度を取り巻く環境は大きく変化しており、
こうした状況を考えて、国民の意識についても変化がうかがえる。制
度の意義やその具体的活用の仕方、プライバシー保護の問題など様々
な論点が残されているが、その導入に向け、具体的な成案を得るべく
早急に検討を開始する必要がある」と指摘されている。
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◆ 「 貸しを作る 」 ◆
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「あなたにはその節借りがあるから協力をしますよ」決算書に表れ
ない経営資源の一つに、「人脈」がある。それは、お互いに他人を紹
介して受け入れてもらえる関係であったり、電話一本で情報収集が出
来る関係であったりする。
人脈で大事なことは、単に知り合いだからというだけでなく、日頃
から相手に協力して貸し借りを作っておくことである。特に心掛けて
おくことは、貸しを蓄えておくことである。
長年、駅前で婦人服店を経営するAさん(女性)は、販売だけでな
く、洋服のサイズ直しや補修の仕事を行っている。店舗設備や品揃え
に特別な仕掛けはないが、顧客からの細かい注文に応じて、大勢の地
元ファンがいる。仕事帰りに寄って5分か10分で済むような補修は
無料ですぐに応じる。
この店舗は年に数回売り出しや展示会等を行うが、大勢のなじみ客
が押し寄せてくる。「いつもおせわになっております」というのが、
来店する顧客(店主ではない)の決まったあいさつである。顧客は、
この機会に借りを返しにくるのかもしれない。
念のために添えると、Aさんは日々貸しを作っても、返してもらお
うとは意識していない。顧客に利便性を提供して喜ばれることがやり
がいだからである。