■■ Weekly Fax News 436 ■■
――――◆ 目 次 ◆―――――――――――――――――――――
(1)「 内部統制の確立 ― 日本企業の緊急な課題に 」
(2)「 やる気にさせる言葉の力 」
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◆「 内部統制の確立 ― 日本企業の緊急な課題に 」◆
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米国の企業改革法(サーベンス・オクスレー法=SOX法)が20
06年7月以降に迎える決算期から米国に進出している日本企業にも
適用されるほか、わが国でも日本版SOX法の制定(2008年3月
予定)が急がれていることから、わが国の上場企業等にとっては、
「内部統制の確立」が急務となっている。
わが国でもカネボウや西武などの不祥事が起き、米国のエンロン事
件などが対岸の問題でなくなってきた。特に、会社法は、資本金5億
円以上または負債200億円以上の大企業には一定の内部統制を求め
ているから、内部統制確立の義務化は既にスタートしていると言える。
その上、日本版SOX法が制定されれば、上場企業約3,800社と
その連結子会社をあわせた約5万社が同法の対象になるとされている。
しかし、その割に「内部統制とは何か」ということが余り知られてい
ないようだ。ちなみに、「これだけは知っておきたい内部統制の考え
方と実務」(日本経済新聞社刊)の著者、八田進二氏(企業会計審議
会内部統制部会長)は、同著の中で、内部統制とは、(1)業務の有
効性および効率性(2)財務報告の信頼性(3)事業活動にかかわる
法令等の遵守 (4)資産の健全性の4つの目的を達成するため組織
内で遂行するプロセスである、と説明している。
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◆ 「 やる気にさせる言葉の力 」 ◆
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部下のほめ方と叱り方は本当に難しい。これは、部下を持った経験
がある人であれば一度は悩むことであろう。ほめ過ぎても、叱り過ぎ
ても駄目で、適度というものが難しい。しかも、部下のやる気を左右
するから、何も言わないわけにはいかない。
ほめる言葉や叱る言葉だけではない。言葉の力は信頼感や体調等に
関しても魔法のように働くものである。例えば、体調が悪くて医者に
相談したような場合、「特別な病気は無い」と言われれば安心するも
のだ。反対に、友人や同僚等から「顔色が悪いね」と言われれば余計
具合が悪くなるものだ。
職場においても、言葉の力を重視する必要がある。極端な場合は、
上司の一言が社員のやる気を失わせたり、飛躍させたりすることがあ
る。さらに、部下(および経営者)の上司への評価を左右する可能性
もある。
ある食材配送センターの所長は、配送員(自社の部下だけでなく、
他社の社員も)に出会うと必ず、「身体の具合は良いかい」「飯をし
っかり食ってるかい」「運転は安全が第一だからね」等と声を掛ける。
帰宅する社員を見掛ければ、「ゆっくり寝て、明日の仕事も頼むから
ね」等と労う。部下たちは、この言葉を聞くと疲れていても気が休ま
る。自社の配送員は勿論、他社の配送員も所長の指示や要望を素直に
喜んで聞いている。