■■ Weekly Fax News 481 ■■
―――― ◆ 目 次 ◆ ―――――――――――――――――――――
(1)「 遺族年金 要件厳しく 」
(2)「 人の話を聞く 」
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◆「 遺族年金 要件厳しく 」◆
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【若い妻の遺族年金】現行の遺族厚生年金は、要件を満たした妻が受
給する場合、再婚などをしない限り、終身で受け取れます。4月以降、
夫の死亡時に30歳未満で子供がいない妻については、5年間の有期
給付になります。
【中高年の遺族年金】会社員の夫が死亡した場合、妻は自分の年収が
850万円未満であれば、基本的に遺族厚生年金を受け取れます。し
かし、遺族基礎年金は、一定年齢以下の子供がいないと受け取れませ
ん。そこで、遺族基礎年金を受給ではない妻には、要件を満たせば、
遺族厚生年金に「中高齢寡婦加算」という上乗せがつきます。従来の
支給対象は、夫の死亡時に「35歳以上」で子供のいない妻などでし
たが、4月からは「40歳以上」に引上げられます。支給は40歳か
ら原則65歳になるまでです。
【高齢期の遺族年金】現行制度では、共働きだった女性が老後に夫の
遺族厚生年金を受け取ると、自分の老齢厚生年金の全部、あるいは一
部分が受け取れなくなります。自分の厚生年金保険料は「掛け捨て」
のような状態でした。そこで、4月からは、65歳以上については、
自分の厚生年金を全額受け取った上で、夫の遺族厚生年金より少ない
場合には、差額を補てんしてもらう仕組みが基本となります。ただ、
年金の名目は変わっても、受給額は変わりません。
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◆「 人の話を聞く 」◆
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『葉隠(葉隠れ)』に、「世に教訓をする人は多し。教訓を悦ぶ人
はすくなし。まして教訓に従ふ人は稀なり」とある。
レストランチェーン経営X社の専務(60歳、勤続40年)から、
「社長(48歳)の件」で相談があった。X社はバブル崩壊後の多角
化経営で倒産寸前まで行ったが、大幅リストラで何とか立ち直りつつ
ある。銀行に提出した5年計画もあと1年余で無事終了になる。とこ
ろが、社長はその1年が待てず、異業態の飲食店へ進出したいと言う。
会長(84歳、社長の父親で創業者)と専務は大反対で、ふたりで繰
り返し説得しているが、社長は全く耳を貸さないと言う。
筆者は、直ちにX社に駆けつけて社長と面談した。「X社の将来を
真剣に考えている人の話を聞くことは社長の職務です。と言うよりも、
会長と専務の話は、X社の財産であり、最大の経営資源ではないです
か。会長と専務の話しを聞くことは、社長にとって大きな宝ですよ。
社長の企画を実行するかどうかは、おふたりの話しを聞いてから決定
してください」とお願いした。
その後、社長は会長と専務から新事業計画に対する感想をじっくり
聞いた。結論は、新事業は5年計画終了後に再検討することになった。
後日、今回は3人で本音のコミュニケーションが出来たと喜んで頂け
た。